コラム

建設業での外国人採用のメリットや注意点、雇用できる在留資格を解説

建設業界は急速な変化の中で外国人労働者の需要が高まり、この分野での雇用は今後さらに増加する見込みです。この記事では、建設業での外国人採用に関するメリットや注意点、雇用できる在留資格について詳しく解説します。

建設業界における外国人採用

目次

建設業における外国人労働者の現状

厚生労働省(令和4年10月末現在)の『「外国人雇用状況」の届出状況まとめ』によると、2022年10月末時点での外国人労働者数は約182万人で、そのうち建設業で就労する外国人労働者数は、116,789人(6.4%)となっています。また、全事業所298,790のうち、建設業は35,309(11.8%)の事業所で外国人を雇用しています。

(出典)『「外国人雇用状況」の届出状況まとめ(令和4年10月末現在)』|厚生労働省

(出典)『「外国人雇用状況」の届出状況まとめ(令和4年10月末現在)』|厚生労働省

2022年10月11日からの入国制限の大幅な緩和により、今後ますます外国人労働者の数が増加すると予測されています。建築業界でも、人材不足の問題が深刻化しており、外国人労働者への需要が高まっており、今後さらなる外国人労働者の増加が期待されています。

建設業で外国人採用をするメリット

建設業界で外国人労働者を採用することは、若い労働力の確保、社内の活性化、海外進出機会の創出、人材不足の解消など、多くのメリットが期待されています。
ここからは、建設業で外国人を雇用することのメリットについて詳しく説明します。

若い労働力の確保

建設業界は現在、深刻な人手不足に悩んでおり、特に若い労働者の不足が顕著です。外国人労働者の採用により、20~30代の若い労働力を確保することができ、職場の若返りが期待されます。

人材不足の解消

「若い労働力の確保」と類似する利点ですが、建設業界で外国人労働者を受け入れることで、人材不足を解消できます。外国人労働者は日本で働く意欲が高く、建設業の高齢化に対処する手段として貴重です。

社内の活性化

外国人労働者は仕事に対して積極的で、母国の家族への仕送りや報酬を受け取ることに意欲的です。彼らの積極的な姿勢は、他の日本人社員にも良い影響を及ぼし、社内全体を活性化させることができます。

また、外国人との協力により、社内の多様性が高まり、新しいアイディアや視点も生まれるでしょう。多文化共生の考え方を導入し、異なる文化やバックグラウンドを尊重する環境を構築することで、社内の活性化が促進されます。

海外進出への足掛かり

外国人労働者の採用によって、海外進出への足掛かりを得ることができる場合があります。外国人労働者が持っている人脈や国際的な経験を活用し、海外での販路開拓やビジネス展開に貢献する可能性があります。これは、日本の市場が縮小する中で、企業が生き残るために重要です。

建設業で外国人採用をする際の注意点

ここからは、建設業で外国人採用をする際の注意点を見ていきましょう。

法令遵守と受け入れ体制整備

特に「技能実習」や「特定技能」の場合、会社の受け入れ体制と法令遵守が厳格に審査されます。労働関係や社会保険に関する法律を正確に理解し、適切な受け入れシステムを構築することが不可欠です。コンプライアンスを確保しましょう。

給与の公平性

給与水準は特に重要です。最低賃金や同一労働・同一賃金の原則を厳守しましょう。外国人差別を避け、公平な給与体系を維持しましょう。

労災対策

建設業は労働災害のリスクが高い業界です。外国人労働者の安全を確保するために、十分な安全指導と教育、通訳・翻訳、図解やイラストを利用した注意喚起、病院や診療所の連絡先の事前確保など、適切な対策を講じましょう。

文化と言語の違いへの対処

外国人労働者とのコミュニケーションは課題です。文化と言語の差異から生じる誤解を避けるために、丁寧な説明や指示、実演、通訳サポートが必要です。文化の違いを理解し、労働者が効果的に作業できる環境を整えましょう。

孤立の予防

外国人労働者が職場で孤立しないように心掛けましょう。コミュニケーションの促進と多様性を尊重する社内文化の構築が重要です。外国人労働者が働きやすい環境を提供しましょう。

建設業で採用できる外国人の在留資格

日本における在留資格は29種類ありますが、その中で建築業界に適した在留資格はどれでしょうか。

29種類のうち、特に建設業での採用に適した在留資格を6つ紹介します。

建設業での採用に適した在留資格「特定技能」

特定技能は、2019年4月に導入されたビザ制度で、特に人材不足が深刻な14業種に限定されています。

特定技能は2つのカテゴリに分かれており、出入国在留管理庁によれば、次のように定義されています。

・特定技能1号は、14業種で必要な技術や経験を持つ外国人が対象となる在留資格で、特定産業分野に属する業務に従事します。
・特定技能2号は、9業種で必要な高度な技術を持つ外国人が対象となり、特定産業分野に属する熟練した業務に従事します。

建設業界では、特定技能1号と特定技能2号の両方を雇用することができます。特定技能1号の在留期間は通算5年ですが、特定技能2号には在留期間の制限がなく、更新すれば終身雇用も可能です。特定技能の雇用はフルタイムのみ許可されており、若年層を獲得できる一方で、初期費用やビザ申請にかかるコストが高い特徴があります。

▼業務区分
① 土木:道路やトンネルなど生活基盤に関わる施設の建設と整備
業務内容には、型枠施工、コンクリート圧送、トンネル推進工、建設機械施工、土工、鉄筋施工、とび、海洋土木工、土木施設の新設、改築、維持、修繕などが含まれます。

② 建築:建物の建設と修繕
業務内容には、型枠施工、左官、コンクリート圧送、屋根ふき、土工、鉄筋施工、鉄筋継手、内装仕上げ、表装、建築大工、建築板金、吹付ウレタン断熱、建築物の新築、増築、改築、移転、修繕、模様替えなどが含まれます。

③ ライフライン:電気、ガス、下水道などの設備整備
業務内容には、電気通信、配管、建築板金、保温保冷、ライフライン・設備の整備、設置、変更、修理などが含まれます。

受け入れ状況:12,768人
管轄機関:一般社団法人建設技能人材機構
受験資格:17歳以上(日本国内の場合は在留資格を保持し、17歳以上)
開催頻度:不定期
技能試験内容:コンピューターベースドテスティング(CBT)方式、ペーパーテスト方式 / 学科試験問題数:30問 / 試験時間:60分 / 実技試験問題数:20問 / 試験時間:40分
日本語試験内容:日本語能力試験(JLPT)または国際交流基金日本語基礎テスト(JFT)
試験実施国:日本、フィリピン、ベトナム

※建設業も製造分野と同様、2022年8月30日から業務区分が統合され、複数の業務に従事することが可能になりました。

建設業での採用に適した在留資格「技能実習」

技能実習生は日本で技能を学び、帰国後に母国で経済発展に貢献するためのプログラムです。技能実習は在留資格として認識され、2021年10月末時点で約173万人の外国人労働者がこの在留資格を持っており、そのうち約35万人(20.4%)が技能実習生です。

技能実習生の滞在期間は最長5年で、ベトナムからの受け入れが最も多く、アジアが受け入れ対象国です。技能実習生は優れた人材を育成できる一方で、寮や入国費用など1人あたりのコストが高いという特徴があります。

職種作業3号移行
さく井パーカッション式さく井工事可能
ロータリー式さく井工事可能
建築板金ダクト板金可能
内外装板金可能
冷凍空気調和機器施工冷凍空気調和機器施工可能
建具制作木製建具手加工可能
建築大工大工工事可能
型枠施工型枠工事可能
鉄筋施工鉄筋組立て可能
とびとび可能
石材施工石材加工可能
石張り可能
タイル張りタイル張り可能
かわらぶきかわらぶき可能
左官左官可能
配管建築配管可能
プラント配管可能
熱絶縁施工保温保冷工事可能
内装仕上げ施工プラスチック系床仕上げ工事可能
カーペット系床仕上げ工事可能
鋼製下地工事可能
ボード仕上げ工事可能
カーテン工事可能
サッシ施工ビル用サッシ施工可能
防水施工シーリング防水工事可能
コンクリート圧送施工コンクリート圧送工事可能
ウェルポイント施工ウェルポイント工事可能
表装壁装可能
建築機械施工押土・整地可能
積込み可能
掘削可能
締固め可能
築炉築炉可能

建設関連の職種(22職種 33作業)では、2020年1月から受けいれ人数の枠やキャリアアップシステムの登録などが必要になります。

詳しくは「特定の職種及び作業に係る技能実習制度運用要領 -建設関係職種等の基準について」をご確認ください。

建設業での採用に適した在留資格「留学」

外国人学生が日本の高等教育機関で学業を目的として通う際、彼らは「資格外活動」という在留資格を取得します。2022年10月末時点での外国人労働者数約182万人のうち約33万人(18.2%)がこの在留資格に該当します。

資格外活動許可を受けている場合、学業に支障をきたさない範囲で、週28時間以内のアルバイトとして働くことができます。平日の日中は学校があるため、その時間帯は働けませんが、代わりに土日祝日に出勤することで、シフトの調整が難しい土日祝日の穴埋めに貢献できます。さらに、学校の校則に従い、夏休みなどの長期休暇に限定して、1日8時間、週40時間まで制限が緩和され、労働が可能です。

建設業での採用に適した在留資格「永住者・定住者・配偶者」

▼ 永住者
永住者は、10年以上日本に滞在し、法務大臣からの永住許可を受けた外国人を指します。この在留資格は「身分に基づく在留資格」とされ、2021年10月末時点での外国人労働者の約173万人の中で、約58万人(33.6%)が該当しています。

永住者は就労に制限がないため、アルバイトから正社員、派遣などさまざまな雇用形態で採用できます。また、在留期間に制約がなく、基本的には日本に定住するため、長期の雇用に適しています。

▼ 定住者
定住者は、日系人、日系人の配偶者、配偶者の連れ子、難民認定を受けた外国人、中国残留邦人などを指します。永住者と同様、「身分に基づく在留資格」に該当します。

定住者も永住者と同じく、就労に制限がないため、アルバイトから正社員、派遣までさまざまな雇用形態で採用できます。在留期間には制約がありますが、更新が可能で、日本に長期滞在することが多いため、長期の雇用が可能です。

▼ 配偶者
法的な婚姻関係があるパートナーが日本人または永住者である外国人を指します。配偶者も永住者や定住者と同じく、「身分に基づく在留資格」に該当します。

配偶者も就労に制限がないため、アルバイトから正社員、派遣までさまざまな雇用形態で雇用できます。在留期間には制約がありますが、更新が可能で、家族が日本にいるため、長期の雇用ができます。配偶者の中にはパートタイム勤務を希望する方も多い傾向があります。

建設業界で外国人採用する上での日本語レベル目安

建設業における日本語レベルの目安

日本語レベルに関して、不安を抱く企業も少なくありません。そこで今回は、日本語能力試験における日本語レベルの目安についてご説明します。

まず、日本語能力試験(別名JLPT:Japanese-Language Proficiency Test)とは、外国人が日本語レベルを測る試験で、5つのレベルに分かれています。

以下が、日本語レベルの目安になります。

レベルスピーキング読み書き
N1ネイティブ正しい敬語を使って会話できる複雑な文章を理解し、常用漢字を使って文章を構成できる
N2ビジネス自然に近いスピードで会話できる幅広い文章を理解し、ある程度の常用漢字を使って文章を構成できる
N3日常会話たどたどしさはあるが、です/ますを使って会話できるひらがな・カタカナに加え、日常的な場面で使われる漢字を読み書きできる
N4簡単な会話時々英語が必要だが、身の回りのことをゆっくり会話できるひらがな・カタカナに加え、基礎的な漢字を読み書きできる
N5自己紹介・挨拶英語必須、簡単な単語を使って会話できるひらがな・カタカナに加え、簡単な漢字を読み書きできる

・N1:管理職、事務職、
・N2:点検、オペレーター
・N3:現場作業
・N4:清掃、作業スタッフ
・N5:単純作業、運搬
あくまで目安ですので、面接時にコミュニケーションを取りながら1人1人の日本語レベルを確認することをおすすめします。

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