コラム

外国人介護士の4つの採用方法とメリット

介護現場においては、低賃金や重労働といったイメージが広がり、慢性的な人手不足が続いています。介護サービス事業者同士で、ホームヘルパーらの人材を奪い合う状況があるほどです。また人手不足により、小規模な事業者の倒産も相次いでいます。そこで国や地方自治体は、介護職の処遇改善を段階的に実施しています。なかでも重要な施策として、外国人の受け入れにも積極的に取り組んでいます。

介護士

介護職員寮に補助金を

まず、介護業界における外国人材を拡大するための取り組みとして、就労の促進につながるような環境づくりが大切です。具体策としては、介護施設を運営する事業者が職員寮などを建てる場合、かかった費用の3分の1を国が補助してくれる措置があります。財源は、医療や介護事業の支援のために国や都道府県が積み立てている基金から支出されています。補助金の上限は特に設けられていないので、介護施設側は計画的に職員の寮やアパートの建設、改修をすることができます。国が補助する対象は、食事や排せつなどの介助を24時間態勢で受けられる特別養護老人ホームや、自宅で生活できるようリハビリをする介護老人保健施設などです。部屋は1人当たり33平方メートルを基準とし、家賃は周辺地域より安く設定することが要件となります。

職員寮を建てることで、外国人労働者が住宅を借りようとしても保証人がいないから断られる、というケースを減らすことができます。結果的に外国人労働者の離職率も下げることができるのではないでしょうか。また、外国人労働者とともに、日本人職員も入居可能なので、コミュニケーションの場としても重宝されるはずです。

外国人材の地方への定着を図るためには

次に、地方の介護施設に外国人労働者を定着させるための取り組みについてです。そもそも介護現場は、地方も大都市も深刻な人手不足ですが、外国人労働者の人気は賃金が高い東京や大阪などに集中してしまいます。介護施設で働く外国人材を地方で雇い育てても、都市部に流出する状況に歯止めがかからず、地方の危機感は強いものです。受け入れ先を適切に分散させ、地方への定着をどう図るかが重要になります。そこである地方自治体では、介護施設等で働く外国人留学生の支援を進めています。ベトナムの地方自治体と連携し、県内で介護福祉士として働く留学生を受け入れます。

流れとしては、留学生が県内の日本語学校と、専門学校などの介護福祉士養成施設を卒業し、国家資格を取って介護施設に就業するまでを支援する仕組みです。費用の面では、就業までにかかる居住費を月額3万円以内まで、日本語学校の学費を月額5万円以内までとし、県が年度ごとに半額補助します。一定の語学力と専門資格を持つ即戦力を迎え入れることができるとあって、この制度の期待値は高いものとなっています。この制度に協力する施設側も、「1本でも人材獲得のルートが増えることに感謝する」と、歓迎の声を上げているようです。就職後も介護施設だけのコミュニティではなく、行政のきめ細やかな支援や地域住民との交流が行われます。

異国の地で働くことに不安を抱く外国人労働者に寄り添うような姿勢が、地方への定着の魅力となるのではないでしょうか。

総合的な環境整備の対応策

介護業界の外国人人材の受け入れ

さらに、外国人労働者の受け入れを拡大するにあたり、ただの介護の人材として捉えては意味がありません。資格を取得したり、介護の仕事のスキルを磨きながら、日本で安心して末永く住み続けてもらえるような環境整備の推進が求められます。例えば医療や福祉、教育など外国人労働者のさまざまな相談に多言語で応じることができる一元的な窓口を全国に設置しています。また医療機関や気象庁のホームページ、運転免許試験や警察への通報など、さまざまな分野においても多言語対応が求められます。さらに地震や台風などの災害が多い日本において、被災した外国人に適切な情報を提供するコーディネーターの養成研修も始まりました。

他にも重要なのが、社会保険加入の促進です。外国人労働者も保険料を支払えば、日本人と同様に各種の社会保険制度を利用できます。例えば普通の医療行為を受けるだけでなく、高額な手術なども負担するお金を抑えることができるので、安心して生活できるのではないでしょうか。また女性が妊娠した場合、勤務先に籍を置き、日本に滞在したまま出産や育児に関わる仕組みを活用できます。具体的には、勤務先の健康保険から出産育児一時金を受け取ることができます。育児休業も取得でき、休業中は育児休業給付金も支給されます。生まれた子どもが日本に住み続ければ、児童手当の受け取り対象となります。

外国人労働者を受け入れた介護施設側は、母体保護のため妊娠中の業務軽減や、休業中の人員補充といった対応を行いましょう。

快く働ける環境が急務

このように介護現場の人手不足を解消するためには、外国人労働者の活用が必要となりました。しかし、外国人を単に労働力を補う存在として捉えるのではなく、どのように受け入れ、共生していくのかを考えることが大切です。言語や文化の違いをお互いに尊重し合いながら、介護現場を快く働ける環境に進めていくことが求められます。

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