コラム

【マレーシアの大学ランキング2024】人気大学と就職事情を解説

マレーシア出身者の採用および選考プロセスにおいて、「マレーシアの学歴は!?」「この大学の評判は!?」「この教育機関の学位は大学と同等!?」など、疑問を抱えることはありませんか?

この記事では、このような疑問を抱える人事および採用担当者の方々に向けて、マレーシアの大学ランキング、教育制度、マレーシア人の就職事情に関する情報を紹介しています。

目次

マレーシアの基本情報と特徴

マレーシアの大学ランキングや就職事情の前に、まずは、マレーシアという国の基本情報と特徴を見ていきましょう。

・首都:クアラルンプール (Kuala Lumpur)
・公用語:マレー語 (Malay) が公用語であり、英語も広く使用されています。
・政体:君主制立憲モノコン連邦 (Constitutional Monarchy)。国家元首は王 (Yang di-Pertuan Agong) で、国内では選挙によって各州の君主が選ばれる。
・人口:約3,300万人 (2022年時点)
・通貨:マレーシアリンギット (Malaysian Ringgit, MYR)
・宗教:イスラム教が国教であり、その他に仏教、ヒンドゥー教、キリスト教などが信仰されている。
・気候:熱帯雨林気候で、高温多湿の気候が特徴であり、年間を通じて降雨があります。

多様な文化

マレーシアは、多民族国家で、マレー人、華人、インド人、先住民族(オランアスリ)など多くの民族が共存しています。それぞれの民族は独自の文化、言語、宗教、伝統を持っており、多様な文化が融合しています。

経済成長

マレーシアは急速な経済成長を遂げ、新興国としての地位を確立しました。工業化、輸出、観光業が国内経済の成長を牽引しており、特に電子機器、自動車産業、石油・ガス産業が重要な産業となっています。

自然の美しさ

マレーシアは美しい自然景観が豊富で、熱帯雨林、美しいビーチ、山岳地帯、豊かな野生生物が国内に広がっています。マレーシアの国立公園や自然保護区は世界的に有名で、ネイチャーラバーズにとって楽園となっています。

宗教と祭り

マレーシアでは多くの宗教が共存し、イスラム教、仏教、ヒンドゥー教、キリスト教などが信仰されています。宗教祭りや文化祭りは国内で盛大に祝われ、多くの観光客を魅了しています。

マレーシアの教育制度の特徴

ここからは、一般的なマレーシアの教育制度の特徴についてみていきましょう。

学年暦

マレーシアの学年暦は1月から11月までの期間と定められています。これは他の国々とは異なる特徴です。

就学前教育(4歳から5歳)

年齢4歳から5歳の幼稚園教育が提供されており、就学前の教育率は94%(2013年)です。

義務教育(6歳から12歳)

6歳から12歳の児童が対象で、6年間の義務教育があります。これにより、初等教育(小学校に相当)が提供され、在籍率は106%(2013年)です。

中等教育

中学(前期中等学校)と高校(後期中等学校)に分かれており、前期中等教育は3年間、後期中等教育は2年間です。在籍率は71%(2012年)です。

高等教育

大学やカレッジ、ポリテクニクで提供され、大学への入学は中等教育修了後の2年間の準備教育課程を経て行われます。また、マレーシアの大学進学率は2013年時点で37%であり、日本の大学進学率と比較すると低い水準です。

言語と学校種別

マレーシアでは異なる言語で教育を行う学校が存在し、国民学校では主にマレー語で教育が行われますが、中国語やインド系のタミール語で教育を行う国民学校もあります。

学位と資格

マレーシアの学校を卒業すると、国民学校では国民学校卒業証書が授与され、中等教育修了後にはマレーシア教育修了証が授与されます。高等教育機関では学士課程、学卒ディプロマ、修士課程、博士課程などの学位が取得できます。

教育行政

マレーシアの教育制度は連邦・州・郡の3つのレベルに区分され、教育省と高等教育省が教育政策を立案・調整し、州教育局が州内での教育計画の実施を担当しています。

マレーシアと日本の教育制度の共通点

マレーシアと日本の教育制度にはいくつかの共通点があります。ここからは、その共通点について詳しく紹介していきます。

義務教育制度

マレーシアと日本は義務教育制度を採用しており、児童・生徒が一定の学年までの教育を受けることが法的に義務付けられています。義務教育は児童の基本的な教育を保障し、社会的な平等を促進します。

マレーシアと日本の教育制度の違い

一方で、マレーシアと日本の教育制度にもいくつかの違いがあります。ここからは、その違いを紹介していきます。

学年暦

マレーシアは1月から11月までの学年暦を採用しており、学年が他の国と異なるタイミングで始まります。日本は4月から3月までの学年暦を採用しており、新学年は通常4月に始まります。

マレーシアの大学ランキング(TOP20)

異なるランキングソースのデータを参考にして、マレーシアの大学を総合的に評価した「YOLO WORK」独自のマレーシア大学ランキングを紹介していきます。

1位:マラヤ大学(University of Malaya)
2位:トゥンク・アブドゥル・ラーマン大学(Universiti Tunku Abdul Rahman (UTAR))
3位:マレーシア国民大学(Universiti Kebangsaan Malaysia)
4位:マレーシアプトラ大学(Universiti Putra Malaysia)
5位:マレーシアサインズ大学(Universiti Sains Malaysia)
6位:マレーシア工科大学(Universiti Teknologi Malaysia)
7位:ペトロナス工科大学(Universiti Teknologi Petronas)
8位:マレーシアウタラ大学(Universiti Utara Malaysia)
9位:国能大学(Universiti Tenaga Nasional (UNITEN))
10位:クアラルンプール大学(Universiti Kuala Lumpur)
11位:マレーシア大学ペルリス(Universiti Malaysia Perlis)
12位:マレーシアサラワク大学(Universiti Malaysia Sarawak (UNIMAS))
13位:モンテネグロ大学(University of Montenegro)
14位:マルチメディア大学(Multimedia University)
15位:テクニカル大学マレーシアメラカ(Universiti Teknikal Malaysia Melaka)
16位:テクノロジ・マラ大学(Universiti Teknologi MARA)
17位:テイラーズ大学(Taylor’s University)
18位:マレーシア国際イスラム大学(International Islamic University Malaysia (IIUM))
19位:マレーシア・パハン大学(Universiti Malaysia Pahang)
20位:マレーシアトレンガヌ大学(Universiti Malaysia Terengganu (UMT))

1位:マラヤ大学(University of Malaya)

マラヤ大学は、マレーシアで最も歴史のある大学の1つであり、国内外で高い評価を受けています。1949年に設立され、マレーシアの教育システムに多大な貢献をしました。高度な研究施設と国際的な協力関係を持ち、多くの国際学生が学びます。工学、医学、経済学、社会科学、法学などの分野で優れた評判を持ち、多くの学術プログラムを提供しています。

2位:トゥンク・アブドゥル・ラーマン大学(Universiti Tunku Abdul Rahman (UTAR))

トゥンク・アブドゥル・ラーマン大学は、急成長するマレーシアの大学で、非営利法人として運営されています。2002年に設立され、国内外で高い評価を受けています。主にビジネス、情報技術、工学、医療、芸術などの分野で優れたプログラムを提供し、学生のキャリア発展に寄与しています。

3位:マレーシア国民大学(Universiti Kebangsaan Malaysia)

マレーシア国民大学は、国立大学として高度な教育と研究に焦点を当てています。国内外から多くの学生が集まり、多文化環境を提供しています。マレーシア文化や言語、歴史に関連するプログラムを提供し、幅広い分野で高品質な教育と研究を行っています。

4位:マレーシアプトラ大学(Universiti Putra Malaysia)

マレーシアプトラ大学は、特に農学と環境に焦点を当てた大学として知られています。農業、食品科学、環境科学、バイオテクノロジー、工学など、持続可能な開発に関連するプログラムを提供しています。国内外の研究プロジェクトに積極的に参加し、農業と環境に関する問題に対処するためのソリューションを提供しています。

5位:マレーシアサインズ大学(Universiti Sains Malaysia)

マレーシアサインズ大学は、科学とテクノロジーに特化した大学で、国内外で高い評価を受けています。医学、薬学、工学、自然科学、ビジネス、芸術など、幅広い分野でプログラムを提供し、高品質の研究とイノベーションを促進しています。マレーシア国内外から学生や研究者が集まり、国際的な学術コミュニティに貢献しています。

6位:マレーシア工科大学(Universiti Teknologi Malaysia)

マレーシア工科大学は、工学とテクノロジーに特化した大学で、国内外で高い評価を受けています。工学、情報技術、建築、都市計画、経営学など、多くの分野で高品質なプログラムを提供しています。研究と産業への貢献に焦点を当て、多くの技術革新とイノベーションを生み出しています。

7位:ペトロナス工科大学(Universiti Teknologi Petronas)

ペトロナス工科大学は、石油、ガス、エネルギー産業に特化した大学で、産業界との強力な連携を持っています。エネルギー関連の分野で世界的に有名であり、石油エンジニアリング、化学工学、情報技術など、エネルギー産業に関連するプログラムを提供しています。学生は実践的な経験を積み、エネルギー分野でのリーダーシップを発展させます。

8位:マレーシアウタラ大学(Universiti Utara Malaysia)

マレーシアウタラ大学は、経済学、経営学、経営情報学に特化した大学です。経済政策、経営戦略、情報システム管理など、ビジネスと経済に関連する幅広い分野でプログラムを提供しています。産業界との連携を重視し、経済発展に貢献しています。

9位:国能大学(Universiti Tenaga Nasional (UNITEN))

国能大学は、エネルギー関連の教育と研究に焦点を当てた大学です。電気工学、再生可能エネルギー、ビジネス、情報技術など、エネルギー分野での専門知識を提供しています。学生はエネルギー産業でのキャリアに備え、持続可能なエネルギーソリューションの開発に貢献します。

10位:クアラルンプール大学(Universiti Kuala Lumpur)

クアラルンプール大学は、マレーシアの首都クアラルンプールに位置し、多くの専門分野でプログラムを提供しています。工学、情報技術、ビジネス、観光など、都市環境に適した専門知識を提供し、産業界での実践的なスキルを養います。クアラルンプールの中心地にあるため、インターンシップやキャリア機会にアクセスしやすい点も魅力です。

11位:マレーシア大学ペルリス(Universiti Malaysia Perlis)

マレーシア大学ペルリスは、マレーシア北部のペルリス州に位置し、工学、情報技術、ビジネス、人文科学など多くの分野で高品質な教育プログラムを提供しています。特に工学分野での研究とイノベーションに力を入れ、地域社会との連携を重視しています。

12位:マレーシアサラワク大学(Universiti Malaysia Sarawak (UNIMAS))

マレーシアサラワク大学は、ボルネオ島のサラワク州に位置する緑豊かなキャンパスを持つ大学です。環境科学、自然保護、生命科学など、自然との調和をテーマにしたプログラムが豊富です。また、地域の文化や多様性にも焦点を当てており、国際的な視野を持つ学生を育てています。

13位:モンテネグロ大学(University of Montenegro)

モンテネグロ大学は、モンテネグロに位置する大学で、バルカン半島での高等教育機関としての重要性があります。多くの学術分野でプログラムを提供し、文化的な多様性を尊重しつつ、学生に幅広い知識とスキルを提供しています。

14位:マルチメディア大学(Multimedia University)

マルチメディア大学は、情報技術、コンピュータサイエンス、ビジネス、工学など、先進的な分野で高度な教育を提供するマレーシアのリーディング大学の1つです。先端技術を活用した教育環境と産業界との強力な連携により、学生は実践的なスキルを習得し、国際的な競争力を持つことができます。

15位:テクニカル大学マレーシアメラカ(Universiti Teknikal Malaysia Melaka)

テクニカル大学マレーシアメラカは、工学、テクノロジー、情報技術、ビジネスなどの分野で専門的な教育を提供している大学です。工学技術に特に力を入れており、産業界との連携により、学生は実務経験を積みながら専門知識を習得します。技術革新とイノベーションに貢献することを目指しています。

16位:テクノロジ・マラ大学(Universiti Teknologi MARA)

テクノロジ・マラ大学(UiTM)は、マレーシア国内で最大の規模を持つ大学の一つで、多くのキャンパスを展開しています。主にビジネス、工学、情報技術、デザイン、医療などの分野で高品質な教育を提供しており、学生に実践的なスキルを身につけさせることに力を入れています。UiTMは、マレーシアの産業界との緊密な連携を通じて、実務経験を提供し、卒業生の雇用率を高めています。

17位:テイラーズ大学(Taylor’s University)

テイラーズ大学は、マレーシアで高い評判を持つ大学の一つで、ビジネス、観光、ホスピタリティ、アート&デザイン、工学など幅広い分野で教育を提供しています。国際的なスタッフと学生の多様性が特徴で、国際的な教育環境を提供しています。また、卒業生のためのキャリアサービスも充実しており、産業界での成功に向けて学生をサポートしています。

18位:マレーシア国際イスラム大学(International Islamic University Malaysia (IIUM))

マレーシア国際イスラム大学(IIUM)は、イスラム教育と文化を促進するために設立された大学です。IIUMは、イスラム教と現代の学問を結びつけ、イスラム教徒のリーダーとしての教育を提供しています。多くの学問分野でプログラムを提供し、国際的な学生と教員が交流する国際的な環境を提供しています。

19位:マレーシア・パハン大学(Universiti Malaysia Pahang)

マレーシア・パハン大学(UMP)は、工学、テクノロジー、環境科学などの分野で専門的な教育を提供する大学です。特に工学分野で優れたプログラムを持ち、産業界と連携して実践的なスキルを磨く機会を提供しています。キャンパスは自然に囲まれており、学生にリラックスした学習環境を提供しています。

20位:マレーシアトレンガヌ大学(Universiti Malaysia Terengganu (UMT))

マレーシアトレンガヌ大学は、マレーシア東海岸に位置する大学で、海洋科学、環境管理、生命科学など、海洋と環境に関する分野で専門的な教育を提供しています。海洋研究に特に力を入れており、学生に海洋環境の保護と持続可能な利用についての知識を提供しています。また、美しいビーチに近いキャンパスで、学生にリゾート的な学習環境を提供しています。

マレーシアの就職事情

最後は、マレーシアの就職事情について、紹介していきます。

産業構造

マレーシアは多くの異なる産業を抱えており、機械工業、電子機器、石油・ガス、農業、観光、金融など幅広い分野で雇用機会が提供されています。特に自動車産業や電子機器産業は国内外の多くの企業が進出しており、高度な技術とスキルを持つ人材が求められています。

外国人労働者

マレーシアは外国人労働者の需要が高い国の一つです。建設業、農業、サービス業、医療などで多くの外国人労働者が働いており、国内経済に貢献しています。外国人労働者は技術的なスキルや専門知識を持っている場合、高給与の仕事に就くことができます。

英語力の重要性

英語はビジネスコミュニケーションの主要な言語として使用されています。多くの国際企業や大学が英語を公用語として採用しており、英語力があると国内での就職機会が増えます。英語以外の言語スキルも需要があることがあり、中国語やタミル語のスキルも重宝されます。

学歴と資格

多くの職種では学歴や資格が求められます。特に医療、法律、エンジニアリング、教育などの専門職では適切な資格やライセンスが必要です。一部の職種では国内外の大学での学位が認められ、学歴向上の機会が提供されています。

就職競争

マレーシアの主要な都市圏では、求職者数が多く競争が激しい傾向があります。そのため、高度なスキルや経験を持つことが、有利なポジションを獲得するために重要です。また、インターンシップや研究プログラムに参加することで、職場経験を積むチャンスも提供されています。

給与水準

マレーシアの平均給与水準は比較的低めですが、生活費も低いため、外国人にとっては魅力的な経済的環境と言えます。高度なスキルや経験を持つ人材は、適切な交渉や就職先で競争力のある給与パッケージを獲得できることがあります。

加地 志帆 /外国人実習雇用士

この記事を書いた人

加地 志帆 /外国人実習雇用士

2019年にYOLO JAPANに入社し、外国人ユーザーの満足度向上を目指し、特にSNSを通じたプロモーション活動を担当。その経験を通じ現在は、企業が外国人採用をスムーズに進められるようヨロワークのウェブサイトにて情報発信。具体的には、外国人採用プロセスの支援、異文化理解を促進するコンテンツの提供。 2023年11月には外国人実習雇用士の資格を取得。企業と外国人が共存できる社会を目指すため外国人採用の知識を深めている。

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