コラム

【ロシアの大学ランキング2024】人気大学と就職事情を解説

ロシア出身者の採用および選考プロセスにおいて、「ロシアの学歴は!?」「この大学の評判は!?」「この教育機関の学位は大学と同等!?」など、疑問を抱えることはありませんか?

この記事では、このような疑問を抱える人事および採用担当者の方々に向けて、ロシアの大学ランキング、教育制度、ロシア人の就職事情に関する情報を紹介しています。

目次

ロシアの基本情報と特徴

ロシアの大学ランキングや就職事情の前に、まずは、ロシアという国の基本情報と特徴を見ていきましょう。ロシアは、ユーラシア大陸に位置する世界最大の国であり、正式には「ロシア連邦」(Russian Federation)として知られています。

面積・首都

ロシアは、世界最大の国で、面積は約17,125,191平方キロメートルです。ヨーロッパとアジアにまたがっており、11の時帯に分かれています。

ロシアの首都は、モスクワ(Moscow)で、国の政治、経済、文化の中心地として知られています。

人口・言語

2022年の時点で、ロシアの人口は約1億4600万人です。世界でも人口の多い国の一つです。

ロシア語が公用語であり、多くのロシア人がロシア語を話します。また、多民族国家であり、各地域で異なる言語や方言が話されています。

政治・経済体

ロシアは連邦制の共和国で、大統領制を採用しています。国家元首は大統領で、議会は連邦会議と国家院から成り立っています。

ロシアは天然資源に富み、特にエネルギー資源(石油、天然ガス)の生産と輸出が重要な役割を果たしています。その他にも鉱業、農業、製造業も発展しています。

宗教

ロシア正教会が最も広く信仰されており、キリスト教が主要な宗教です。しかし、多宗教国であり、イスラム教、仏教、ユダヤ教なども信仰されています。

通貨

ロシアの通貨単位はルーブル(Ruble)です。

文化・ 観光

ロシアは文学、音楽、美術、バレエ、映画など、多彩な文化を持っています。有名な作家としてはトルストイ、ドストエフスキー、プーシキンなどがいます。

ロシアには世界的に有名な観光地が多数あります。モスクワのクレムリン、サンクトペテルブルクのエルミタージュ美術館、シベリアのバイカル湖、ウラル山脈、カムチャッカ半島など、多様な自然景観や歴史的な名所があります。

ロシアの教育制度の特徴

ここからは、一般的なロシアの教育制度の特徴についてみていきましょう。

学年暦

ロシアの学年暦は、9月から翌年の6月までの期間で構成され、学校年度はこのカレンダーに合わせています。

幼児教育

就学前教育は、生後2か月から6歳までの乳幼児を対象とし、通常は幼稚園で提供されています。

義務教育

義務教育は6歳から17歳までの11年間にわたります。法的には教育を受けることが義務とされており、開始年齢や修業期間について明確な規定はありませんが、一般的には6歳から17歳までの期間をカバーしています。

初等教育

初等教育は小学校に相当し、4年間のカリキュラムが設けられています。児童の対象年齢は通常、6歳から9歳です。初等中等教育学校や基礎学校で提供されています。

中等教育

中等教育は中学校と高校に相当し、前期中等教育と後期中等教育に分けられています。前期中等教育は10歳から14歳までの5年間で行われ、後期中等教育は15歳から17歳までの2年間以上にわたります。後期中等教育では、職業技術学校や中等専門学校に進学することもできます。

職業教育

職業技術学校では主に技術労働者を養成し、中等専門学校では専門職や技術者を養成します。修了生にはディプロマが授与されます。

高等教育

高等教育は後期中等教育を修了した者を対象としており、総合大学、専門大学、アカデミアで提供されます。修業期間は2年から6年まで異なり、学士、専門士、修士、博士などの学位が授与されます。ロシアの大学進学率は比較的高く、2013年の調査によれば、78%であり、男女間でわずかな差があります。

教育行政

ロシアの教育行政は、連邦、連邦構成主体、市町村(または管区)の3つの段階に分かれています。教育政策や基準は連邦と連邦構成主体が協力して管轄し、中央では連邦教育科学省が教育政策と基準の決定を担当しています。

ロシアと日本の教育制度の共通点

ロシアと日本の教育制度にはいくつかの共通点があります。ここからは、その共通点について詳しく紹介していきます。

義務教育の存在

どちらの国も義務教育制度を採用しており、子供たちは一定の年齢から一定の期間、学校で基本的な教育を受ける義務があります。

ロシアと日本の教育制度の違い

一方で、ロシアと日本の教育制度にもいくつかの違いがあります。ここからは、その違いを紹介していきます。

義務教育期間

日本では小学校6年間と中学校3年間、ロシアでは6歳から17歳までの11年間が義務教育期間です。

学年暦

ロシアでは学年暦が9月から翌年の6月までとなっており、学校年度がこの期間に合わせています。一方、日本では学年暦は4月から翌年の3月までとなり、新学年が春に始まります。

ロシアの大学ランキング(TOP20)

異なるランキングソースのデータを参考にして、ロシアの大学を総合的に評価した「YOLO WORK」独自のロシア大学ランキングを紹介していきます。

1位:ロモノーソフモスクワ州立大学 (Lomonosov Moscow State University)
2位:サンクトペテルブルク州立大学 (Saint Petersburg State University)
3位:ノボシビルスク州立大学 (Novosibirsk State University)
4位:トムスク州立大学 (Tomsk State University)
5位:モスクワ物理技術研究所 (Moscow Institute of Physics and Technology)
6位:バウマンモスクワ国立工科大学 (Bauman Moscow State Technical University)
7位:HSE大学 (HSE University)
8位:国立研究原子力大学 (National Research Nuclear University MEPhI)
9位:RUDN大学 (RUDN University)
10位:ウラル連邦大学 (Ural Federal University)
11位:ITMO大学 (ITMO University)
12位:カザン連邦大学 (Kazan Federal University)
13位:ピーターザグレートサンクトペテルブルク工科大学 (Peter the Great St. Petersburg Polytechnic University)
14位:国立研究トムスク工科大学 (National Research Tomsk Polytechnic University)
15位:モスクワ鉄鋼合金製造大学MISIS (The National University of Science and Technology MISIS)
16位:極東連邦管区 (Far Eastern Federal University)
17位:国立研究サラトフ州立大学 (National Research Saratov State University)
18位:アルタイ州立大学 (Altai State University)
19位:サマラ国立研究大学(サマラ大学) (Samara National Research University)
20位:南部連邦大学(ロストフ州立大学) (Southern Federal University)

それでは、それぞれの大学の特徴を見ていきましょう。

1位:ロモノーソフモスクワ州立大学 (Lomonosov Moscow State University)

ロモノーソフモスクワ州立大学は、ロシア最古かつ最も名高い大学の一つで、1755年に設立されました。この大学は、高品質の教育プログラムと優れた研究施設を提供し、多くの著名な科学者と知識人を輩出しています。国際的にも高い評価を受け、幅広い学術分野でリーダーシップを発揮しています。また、多国籍の学生と教員が在籍し、国際的な学術交流も盛んです。

2位:サンクトペテルブルク州立大学 (Saint Petersburg State University)

サンクトペテルブルク州立大学は、ロシアで最も歴史的な大学の一つで、1724年に設立されました。サンクトペテルブルクに位置し、多くの学術分野で高品質の教育を提供しています。また、多くの研究施設が存在し、国際的な研究プロジェクトに積極的に参加しています。国際的な学生と教員が在籍し、多くの国際的な交流プログラムが存在します。

3位:ノボシビルスク州立大学 (Novosibirsk State University)

ノボシビルスク州立大学は、シベリア地域に位置し、1958年に設立されました。特に科学技術分野での教育と研究が強みで、優れた研究成果を生み出しています。多国籍の学生と教員が在籍し、国際的な共同研究が盛んです。地域の産業界と連携し、技術革新と経済への貢献に貢献しています。

4位:トムスク州立大学 (Tomsk State University)

トムスク州立大学は、シベリア地域に位置し、1878年に設立されました。特にエネルギー、物理学、材料科学の分野で優れた教育と研究を提供しています。国際的な学生と教員が在籍し、国際的な共同研究が行われており、地域経済に貢献しています。

5位:モスクワ物理技術研究所 (Moscow Institute of Physics and Technology)

モスクワ物理技術研究所(MIPT)は、物理学と工学の分野で優れた大学で、1951年に設立されました。物理学、工学、数学などの専門的な分野で高度な教育を提供し、学生は理論と実践の両面でトレーニングされます。国際的な学生と教員が在籍し、国際的な学術交流が盛んです。MIPTの研究成果は国際的に高く評価され、多くの論文が引用されています。また、ロシアの産業界との緊密な関係を持ち、技術革新と経済への貢献が重要な役割を果たしています。

6位:バウマンモスクワ国立工科大学 (Bauman Moscow State Technical University)

バウマンモスクワ国立工科大学、通称「バウマン大学」は、工学と技術分野で高い評価を受けている大学です。この大学は、1826年に設立され、ロシアで最も古い工科大学の一つです。バウマン大学は、航空宇宙工学、機械工学、電子工学など、幅広い技術分野で優れた教育プログラムを提供しており、卒業生はロシアの技術産業で重要な役割を果たしています。国際的な学生と教員も多く在籍し、国際的な研究プロジェクトも積極的に行われています。

7位:HSE大学 (HSE University)

HSE大学は、高等経済学と社会科学の分野で優れた教育を提供している大学です。この大学は、1992年に設立され、急速に成長してきました。HSE大学は、経済学、経営学、社会科学、法学など、社会科学と経済学の分野で国際的に認知されており、国際的な学術交流が盛んです。HSE大学は、ロシアの社会と経済の発展に重要な役割を果たしており、ビジネスと政府の分野で高い影響力を持っています。

8位:国立研究原子力大学 (National Research Nuclear University MEPhI)

国立研究原子力大学(MEPhI)は、原子力工学、物理学、エネルギー技術、核物理学などの分野で高い専門性を持つ大学です。MEPhIは、1942年に設立され、ソ連の核プログラムにおいて重要な役割を果たしました。現在も原子力関連の研究と教育が主要な焦点であり、ロシアの原子力産業に多くの専門家を輩出しています。国際的な協力プロジェクトにも積極的に参加し、核安全性とエネルギー分野での研究に貢献しています。

9位:RUDN大学 (RUDN University)

RUDN大学は、国際的な大学で、特に外国からの学生に開かれています。1960年に設立され、多くの留学生向けのプログラムを提供しています。言語学、国際関係、医学、工学など、多岐にわたる分野で教育を提供しており、国際協力と文化交流を奨励しています。RUDN大学は、国際的な学術ネットワークに積極的に参加し、国際社会での対話と理解を促進しています。

10位:ウラル連邦大学 (Ural Federal University)

ウラル連邦大学(UrFU)は、ウラル地域で最も大きく重要な大学の一つです。ウラル地域はロシアの工業地帯であり、この大学は科学技術分野の教育と研究に焦点を当てています。エネルギー、材料科学、機械工学、ロボティクスなどの分野で卓越した教育と研究を提供しており、地域経済の発展に貢献しています。国際的な学生と教員も多く在籍し、国際的なプロジェクトが盛んです。

11位:ITMO大学 (ITMO University)

ITMO大学は、情報技術と光学工学の分野で国際的に評価されている大学です。特に情報技術に焦点を当てており、コンピューターサイエンス、ソフトウェアエンジニアリング、情報セキュリティなどの分野で優れた教育プログラムを提供しています。また、光学工学においても優れた研究を行っており、レーザーテクノロジー、光通信、光学材料に関する国際的に評価された研究を展開しています。

12位:カザン連邦大学 (Kazan Federal University)

カザン連邦大学は、ロシアの中でも歴史的な大学の一つで、多くの分野で高い教育水準を維持しています。特に医学、理学、工学、人文科学など幅広い分野で優れた教育と研究を提供しており、国際的な学生と教員が多く在籍しています。カザン大学は、国際協力プログラムにも積極的に参加し、国際的な研究と学術交流を奨励しています。

13位:ピーターザグレートサンクトペテルブルク工科大学 (Peter the Great St. Petersburg Polytechnic University)

ピーターザグレートサンクトペテルブルク工科大学は、サンクトペテルブルクに位置し、工学、技術、ビジネス関連の分野で高い評価を受けています。この大学は、機械工学、航空宇宙工学、情報技術、ビジネス管理などのプログラムを提供しており、学際的なアプローチを奨励しています。産業界との協力も盛んで、学生に実践的な経験を提供しています。

14位:国立研究トムスク工科大学 (National Research Tomsk Polytechnic University)

国立研究トムスク工科大学は、シベリア地域で最も優れた工学と技術の教育機関の一つです。エネルギー技術、石油工学、材料科学など、エネルギー関連分野で高い評価を受けています。大学は研究とイノベーションに重点を置いており、地域の産業と協力して新しいテクノロジーを開発しています。

15位:モスクワ鉄鋼合金製造大学 (The National University of Science and Technology)

モスクワ鉄鋼合金製造大学(MISIS)は、材料科学と冶金工学に特化した大学で、材料設計、金属加工、鉱業工学などの分野で高度な研究を行っています。この大学はロシアの工業分野において、材料と冶金技術の専門家を育成しており、高品質の研究と産業への貢献を重要視しています。また、国際的な協力プログラムも充実しており、国際的な学術コミュニティとの連携が強化されています。

16位:極東連邦管区 (Far Eastern Federal University)

極東連邦管区(FEFU)は、ロシア極東地域に位置する大学で、地理的にも戦略的にも重要です。FEFUは海洋学、エネルギー資源、国際ビジネス、情報技術など、多岐にわたる分野で教育と研究を行っています。また、国際的なプログラムや交換学生プログラムを推進し、アジア太平洋地域との協力を強化しています。

17位:国立研究サラトフ州立大学 (National Research Saratov State University)

国立研究サラトフ州立大学は、ロシアのサラトフ市にある大学で、医学、生物学、化学、物理学など多くの分野で高品質の教育と研究を提供しています。特に医学分野では優れた評価を受けており、医学生の養成に力を入れています。

18位:アルタイ州立大学 (Altai State University)

アルタイ州立大学は、シベリアのアルタイ地域に位置する大学で、生態学、自然科学、農業、社会科学など、環境と持続可能性に関する研究が特に強化されています。地域の自然環境に焦点を当て、環境保護と地域開発に関する研究が行われています。

19位:サマラ国立研究大学(サマラ大学) (Samara National Research University)

サマラ国立研究大学(通称:サマラ大学)は、航空宇宙工学、ロボティクス、エネルギー技術、情報技術などの分野で高い評価を受けています。特に航空宇宙工学では、ロシアの宇宙産業において重要な役割を果たしており、宇宙探査プロジェクトに関与しています。

20位:南部連邦大学(ロストフ州立大学) (Southern Federal University)

南部連邦大学は、ロシア南部のロストフ州に位置する大学で、教育、研究、文化活動において幅広い分野で活動しています。工学、人文科学、医学、経済学など、多くの学問分野で教育プログラムを提供しており、ロシア南部地域の発展に貢献しています。SOUは国際的な協力にも積極的で、留学生プログラムや国際カンファレンスの開催など、国際的な交流を奨励しています。

ロシアの就職事情

最後は、ロシアの就職事情について、紹介していきます。

労働市場

ロシアの労働市場は多様で、地域や産業によって異なる特徴があります。まず、ロシアの主要な都市圏であるモスクワとサンクトペテルブルクでは、多くの国際的な企業や外国からの駐在員も活動しており、国際的な職場も多く存在します。しかし、地方の産業や都市では、雇用機会や給与に差異が見られます。

経済産業

ロシアの経済は主にエネルギーや天然資源(石油、ガス、鉱物資源)に依存しており、エネルギーセクターや原材料産業が主要な雇用主となっています。一方で、技術、IT、金融、観光、農業、小売業など、多くの分野で雇用機会が提供されています。

平均賃金・労働条件

平均賃金は都市と地方で大きく異なり、主要都市圏での平均賃金が高い傾向があります。モスクワとサンクトペテルブルクでは他の地域に比べて賃金が高いことが一般的です。労働条件は企業によって異なりますが、多くの企業は従業員に対して社会保障や福祉制度を提供しており、労働者の権利と福祉が尊重されています。

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