オーストラリアは、その豊かな自然と多様な文化、そして独特な国民性で世界中で知られています。日本に住むオーストラリア人も、その国の特色を反映した個性豊かな人々が多数を占めており、彼らとのコミュニケーションや共同作業には理解と調和が不可欠です。
この記事では、オーストラリアの基本情報から、日本在住のオーストラリア人の特徴や性格を詳しく紹介します。
オーストラリアの国としての基本情報
オーストラリアはオセアニア大陸に位置する連邦国家であり、南半球に位置しています。国土面積は約7,692,024平方キロメートルであり、世界で6番目に大きな国です。2022年時点での人口は約2500万人であり、国土の広大さと比較して人口密度は比較的低い状況です。
首都はキャンベラであり、シドニーとメルボルンの間に位置しています。キャンベラは政治的な中心地として機能していますが、経済的な中心地はシドニーとメルボルンです。オーストラリアの地理は多様で、広大な砂漠地帯や美しい海岸線、豊かな熱帯雨林、そして山岳地帯などが特徴です。有名な自然地形には、グレートバリアリーフやウルル（エアーズロック）などがあります。国土の広さと地形の多様性が、オーストラリアの自然環境を特徴付けています。
政治体制
政治体制は立憲君主制であり、イギリス国王を国家元首としていますが、実際の政治権力は選出された議会にあります。議会は連邦議会として知られ、上院（Senate）と下院（House of Representatives）から構成されています。オーストラリアの政治体制は民主主義に基づいており、定期的な選挙によって政府が選出されます。
経済
経済は多様で、農業、鉱業、製造業、サービス業が主要な産業です。主要な輸出品は鉱物資源（石炭、鉄鉱石、天然ガスなど）や農産物（小麦、羊毛、牛肉など）です。オーストラリアは豊富な自然資源と強力な経済基盤により、世界経済において重要な役割を果たしています。経済活動は国内だけでなく国際的にも活発であり、多くの企業がグローバル市場で競争しています。
文化
文化的には、オーストラリアは多様な背景を持つ国です。アボリジニ（先住民族）文化と移民による多文化が混在しており、スポーツ、野外活動、バーベキューなどが一般的なレジャー活動として根付いています。また、オーストラリア文化はアート、音楽、映画、料理などでも独自の特徴を持っています。これらの文化的な要素が、オーストラリアの個性や魅力を形作っています。
日本にいるオーストラリア人の特徴
2023年6月末時点の法務省の在留外国人統計によれば、日本にはおよそ10,649人のオーストラリア人が居住しています。
最も多いのは「身分系ビザ」であり、永住者や定住者、配偶者などが含まれており、約5,667人がこのカテゴリーに該当します。次に多いのは「技術・人文知識・国際業務」のビザで、約1,431人が該当します。それに続き、「家族滞在」のビザを持つ人が約710人、「留学」のビザを持つ人が約623人です。
(参考）法務省｜令和５年６月末現在における在留外国人数について
オーストラリア人の性格的な特徴
ここからは、一般的なオーストラリア人の性格的な特徴を詳しく紹介していきます。ただし、オーストラリア人の文化や性格は多様であり、個人差があることをご理解ください。
おおらかさとリラックスした雰囲気
オーストラリア人は、南国のような温暖な気候や美しい自然に恵まれています。そのため、彼らは一般的におおらかでリラックスした性格を持っています。彼らは小さなことにこだわらず、心穏やかに生活することを重視しています。彼らの口癖は、「No Worries（心配ないさ）」です。
親切さと手助けの精神
オーストラリア人は親切であり、困っている人にすぐに手を差し伸べることができます。特に若い男性は、大きな荷物を持っている人を手助けするのが当たり前とされています。困っている人がいれば、すぐに声をかけて助けを提供します。
陽気さと社交性
オーストラリア人は陽気で社交的な性格を持っています。道を歩いていると「Hi」と挨拶されることが普通であり、誰かれ構わず会話を楽しむことができます。特にビーチ沿いの町などでは、リラックスした雰囲気の中で人々が自然に交流します。
時間に対するおおらかさ
オーストラリア人は時間に対してルーズな傾向があります。公共交通機関のバスなどは時間通りに来ないことが多く、遅刻を咎める文化もほとんどありません。彼らは時間に対しておおらかな考え方を持ち、ストレスを感じずに生活します。
自己主張とはっきりした意見
オーストラリア人は自己主張がはっきりしています。意見をはっきりと述べることが美徳とされ、子供の頃から自分の意見を発表する機会が与えられます。ビジネスシーンでもはっきりと自己主張することが求められます。
プライベートを重視
オーストラリア人はプライベートを重視します。労働環境がフレキシブルであることが重要視され、休日や祝日は出勤しないことが当たり前です。平日も定時に帰宅し、自分の時間を大切にする傾向があります。
オーストラリア人と一緒に働く際の注意点
オーストラリア人と一緒に働く際の注意点は、彼らの文化や性格特性を理解し、円滑なコミュニケーションと協力を築くために役立ちます。ここからは、オーストラリア人と共に働く職場で、注意すべきポイントを詳しく説明します。
スケジュール管理の柔軟性を理解する
オーストラリア人はマイペースで、時間に対する感覚が日本とは異なります。授業や仕事の開始時間に余裕を持つことが一般的であり、納期やミーティングの時間に遅れることも少なくありません。採用前に、オーストラリア人が日本の時間感覚に適応できるかどうかを確認することが重要です。
日本の労働環境への適応度合を確認する
日本の労働環境は厳格であり、長時間労働が一般的です。一方でオーストラリアでは週の労働時間が比較的短く、残業はあまり行われません。採用前に、オーストラリア人が日本の労働環境に適応できるかどうかを十分に検討することが必要です。
協力的な姿勢を期待する
オーストラリア人は自己主張がはっきりしていますが、チームワークを大切にします。採用時には、どんな仕事に対しても協力的な姿勢を持つことができるかを確認することが重要です。雑務や予期せぬ仕事にも柔軟に対応できるかどうかを見極めることが求められます。
ビザの取得と就労条件の理解を確認する
外国人を採用する場合、就労ビザの取得と就労条件の理解が重要です。特に、オーストラリア人を採用する場合は、就労ビザの取得状況や提示した就労条件について正確に理解しているかを確認することが必要です。ビザの取得や就労条件に関する手続きについては、事前に適切な情報を提供し、誤解やトラブルを避けることが重要です。
