コラム

ブラジル人の特徴と採用・雇用する際のポイントや注意を解説

日本社会は少子高齢化の影響によって、労働力不足という問題を抱えています。労働力不足を解消するために、外国人労働者の受け入れは不可欠だと言えます。外国人といっても、国によってその特徴は様々です。ここではブラジルの労働者について解説していきます。ブラジルの外国人労働者を受け入れる際の参考にしてください。

ブラジルの基本情報

まずは、ブラジルの基本情報と日本に住む在留ブラジル人の特徴を紹介します。

▼地理的特徴と人口
ブラジルは、その地理的特徴と人口において注目に値する国です。地理的には、アマゾン川流域を含む広大な自然環境を有し、この地域には熱帯雨林の一部が広がっています。ブラジルの風景は美しいビーチから山脈、砂漠地帯、河川まで多様性に富んでいます。

国土面積は約8,515,767平方キロメートルに達し、これは世界で5番目に大きな国となっています。さらに、ブラジルの人口は約2億人以上であり、これは世界で最も人口の多い国の1つです。この多様性に富んだ国は、自然の美しさと多民族文化の融合を特徴としており、多くの人々に魅力を提供しています。

▼首都と主要都市
ブラジルの首都はブラジリアで、この首都は1960年に建設されました。以前はリオデジャネイロが首都の地位を担っていました。一方、ブラジルには多くの主要都市が存在し、その中で最も大きな都市はサンパウロです。サンパウロはブラジルの経済、文化、産業の中心地であり、国内外から多くの人々が集まります。また、リオデジャネイロもブラジルの観光名所であり、特にカーニバルの開催地として有名です。さらに、サルヴァドール、フォルタレザ、ベロオリゾンテなど、他にも多くの重要な都市がブラジル国内に点在しており、各都市は独自の魅力を持っています。

▼経済と文化
ブラジルは新興国として広く知られ、農業、鉱業、製造業、サービス業など、多岐にわたる経済活動が盛んです。特に、コーヒー、大豆、牛肉などの農産物の生産と輸出は国内経済において重要な位置を占めています。また、ブラジルの通貨はブラジル・レアル(BRL)です。

文化的には、ブラジルは多様な民族が共存し、アフリカ、ヨーロッパ、先住民、アジアなどさまざまなルーツを持つ人々が暮らしています。サッカーはブラジルで国民的なスポーツであり、ブラジル代表は世界的に有名です。音楽と踊りもブラジル文化の重要な要素であり、サンバやボサノヴァなどがその伝統的な一部として楽しまれています。ブラジルはこのような多様性を反映した豊かな文化が魅力の一つであり、国内外の人々に愛されています。

▼在留資格の特徴
日本国内にいるブラジル人は、中国、ベトナム、韓国、フィリピンに次ぐ5番目に多い、外国人です。

2022年6月の『令和4年6月末現在における在留外国人数について|出入国在留管理庁』によると、207,081人で昨年よりも約1%増加し、日本国内にいる外国人の約7%がネパール人です。

ブラジル人の在留資格を見てみると、「永定配」が199,557人で日本にいるブラジル人の9割強を占めています。次に多いのが、技人国、永定配です。

日本在住の全ブラジル人:207,081人(100%)
永定配:199,557人(約96.37%)
技人国:477人(約0.23%)
特定技能:4人(約0.002%)
技能実習:0人(約0.00%)
留学:740人(約0.36%)
その他:6,303人(約3.04%)

(参考)令和4年6月末現在における在留外国人数について | 出入国在留管理庁

日本に住む在留ブラジル人が多い都道府県TOP10

ここからは、日本に住む在留ブラジル人が多い都道府県のトップ10を紹介します。

ランキング都道府県市区町在留外国人総数
1愛知県60,397
2静岡県31,777
3三重県13,669
4群馬県13,242
5岐阜県12,078
6滋賀県9,741
7神奈川県9,080
8埼玉県7,283
9茨城県6,126
10長野県5,113

上記を確認いただくと、愛知・静岡・三重・群馬など、自動車製造や製造企業が多く存在する都道府県に、より多くのブラジル人が在留していることがわかります。また、ブラジル人の9割以上が「永定配」の在留資格を有しているため、その多くが、いわゆる日系ブラジル人ということがお分かりいただけるでしょう。

(引用)在留外国人統計(旧登録外国人統計) 在留外国人統計 22-12-03 市区町村別 国籍・地域別 在留外国人 月次 2022年12月 | ファイル | 統計データを探す | 政府統計の総合窓口

ブラジル人の特徴

ブラジルの労働者を受け入れる前に、ブラジル人についてあらかじめ知っておくといいでしょう。その特徴を掴んでおけば、不必要な摩擦を防ぐことができます。

特徴①イベント重視の陽気さ

ブラジルといえば、明るく陽気というイメージを持つ人も多いのではないでしょうか。ブラジルでは、人とのコミュニケーションを重視し、またコミュニケーションにおいて信頼関係構築の観点からボディータッチは重要な役割を果たします。また、家族や友人を大切にし、誕生日などのイベント行事を盛大に祝う習慣があります。イベントと一言に言ってもその規模は大きく、例えば誕生日イベントでは招待客を家に招きパーティーをします。こうしたイベント行事を大事にし注力する文化が、日本とは異なる陽気さを生み出しているのかもしれません。

特徴②ものごとにおおらか

全ての人ではありませんが、物事におおらかで小さなことにこだわらない傾向があります。ある程度のおおらかさは社会で生きるためには重要なことですが、時間にルーズというマイナス面もあります。日本人とは時間に対する感覚や価値観が異なり、中には遅刻は悪いことではないと考える人もいます。相互理解を深め、ブラジル人スタッフを雇用する際には事前に会社独自のルールやマナーについて話し合っておきましょう。

特徴③親指を立てるジェスチャー

ブラジル人は親指を立てるチェスチャーを好んで使用します。意味は1つではなく大丈夫という場合にも、理解したという場合にも使用されます。謝罪する場合も親指を立てるため、最初はまちがって受け取ってしまうかもしれません。こういった日本との文化の違いは、はじめに覚えておく必要があります。

日本で働くブラジル人の仕事観

ここではブラジル人が仕事をどのように捉えているかを、解説していきます。仕事観は国によって大きく違うのですが、見逃されることが多いです。相手に自分たちの考えを押し付けるのはトラブルのもととなるので、注意が必要です。

仕事観①転職に抵抗がない

ブラジル人の仕事観は年代や性別によって違いますが、どの年代でも転職に抵抗がないという共通点を持っています。日本の場合は転職が多いと問題視されることがありますが、ブラジルでは特に問題になりません。逆に転職回数が多いと評価されることもあります。

仕事観②プライベートを重視

ブラジル人にとって仕事は生きるために必要なことですが、それ以上にプライベートを重視する傾向があります。

また、ブラジル人は日本人的な上下関係を嫌います。人間は皆平等と考えているので、当然誰に対しても同じようにふるまいます。日本人とは人との距離感が違うので注意してください。

仕事観③キャリアを重視

ブラジル人は自身のキャリアパスを重視する傾向があります。自分のスキルを高めることや、自分を磨くチャンスを見逃しません。逆に言えばそういったチャンスがない場合、職場に定着しない可能性があります。

ブラジル人雇用時の注意点

ブラジル人雇用

注意点①サポート体制

ブラジル人と日本人とでは、文化や習慣の違いから仕事に対する価値観や考え方は異なります。相互理解を深め、相手を責めるのではなく長所を生かすためにどうすれば良いか検討してみましょう。ブラジル人は転職に対して抵抗がないため、自身のキャリアパスが見えなければ離職する傾向にあります。人材不足が深刻化する中、外国人労働者は貴重な戦力です。ブラジル人労働者の定着率を高めるために、マナー研修や新人研修、ポルトガル語マニュアルの用意など、雇用前にサポート体制を整えておくことをおすすめします。

注意点②在留資格の確認

日本で働くためには、就労ビザを保有していることが必須になります。就労できるかの有無は在留カードより確認することができるため、雇用前に必ず就労可能であるか確認を取ってください。就労不可のブラジル人を雇用していた場合、罰則が科せられるので注意してください。
また、ブラジル人留学生を雇用する場合、留学生は学業目的であるため学業の妨げにならないよう週28時間以内でのみ就労可能となっています。さらに、資格外活動許可がある留学生のみ就労でき、許可の有無は在留カードより確認が取れます。就労制限を意識し、アルバイトとして留学生を雇用しましょう。

ブラジル人雇用についてのまとめ

ブラジル人はおおらかでイベント行事を重視する陽気さを兼ね備えており、人とのコミュニケーションやプライベートを大切にします。また、時間に対する考え方が日本人とは異なるため、雇用時に時間に関するルールをしっかり話し合って決めておきましょう。互いの文化や習慣、価値観を理解し定期的にコミュニケーションを取ることで信頼関係が構築でき、戦力となってくれるでしょう。

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