コラム

ベトナム人の日本語能力はどのくらい?日本語学習者の数や学ぶ理由を分かりやすく紹介

ベトナムにおいて日本語教育の歴史は古く、その需要は近年ますます高まっています。ベトナム人の日本語能力はどの程度であり、彼らが日本語を学ぶ理由にはどのようなものがあるのでしょうか。

この記事では、ベトナムにおける日本語教育の経緯や、日本語を学ぶ背景、そしてその背景にある経済的な要因について詳しく紹介していきます。

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日本に住むベトナム人の特徴

ベトナム人の日本語能力について言及する前に、日本に住んでいるベトナム人の特徴を紹介していきます。

日本に住む在留ベトナム人は増加傾向

出入国在留管理庁の統計によれば、日本における在留ベトナム人は増加傾向にあり、その数は中国人に次ぐ476,346人です。

そんな在留ベトナム人の増加背景には、いくつかの要因が挙げられますが、給与もその一つです。日本での労働には比較的高い給与が支払われるため、ベトナム人労働者にとって魅力的です。特に技術や技能を持つ人材は、高収入を得ることができます。また、日本文化への親近感もあります。ベトナム人の多くは日本のアニメやマンガ、音楽などに親しんでおり、その文化への親近感が日本での生活を選ぶ理由の一つです。さらに、日本とベトナムは地理的に近く、安全で発展した生活環境が整っています。特に都市部では治安が良いことが知られており、安心して生活できる環境が魅力的です。

ベトナムの経済成長と労働力供給も、在留ベトナム人の増加に影響しています。急速な経済成長により、ベトナムでは雇用機会が増加しています。新たな産業の発展や外国からの投資により、多くの労働力が求められています。また、ベトナムの人口の多くは若い労働年齢層であり、高い出生率が労働力供給を刺激しています。これにより、日本などの先進国への労働者派遣が増加しています。
(引用)令和4年6月末現在における在留外国人数について | 出入国在留管理庁

ベトナム政府による国際移動の推奨

ベトナム政府は国際労働移動を奨励し、労働者の海外派遣を積極的に支援しています。この政策により、ベトナム人労働者は日本を含む多くの国で増加しています。

また、ベトナム政府は教育改革を推進し、若者のスキル向上を促進しています。技能実習制度や職業訓練プログラムの充実により、高い技能を持つベトナム人労働者が増加しています。このような取り組みは、ベトナム人労働者が海外での雇用において競争力を高めることにつながっています。

在留資格別ベトナム人の人数

技能実習に従事している人が最も多く、181,957人で全体の約38.20%を占めます。彼らは日本の企業で実務経験を積むために来日しています。次に、技人国の在留者が72,997人で、全体の約15.32%を占めます。技術や専門知識を持つ彼らは、日本の企業で働くために滞在しています。

特定技能を保持している人は52,748人で、全体の約11.07%を占めます。これらの人々は、特定の産業分野で必要とされる技能を持つために来日しています。留学生は44,358人で、全体の約9.31%を占めます。彼らは日本の大学や専門学校に留学生として在籍しています。

永住者配偶者は32,875人で、全体の約6.90%を占めます。彼らは日本国籍を持つ配偶者と結婚し、永住権を取得しています。その他の在留資格を持つ人々は91,411人で、全体の約37.29%を占めます。このグループには、日本の永住権を目指す人や、家族の同伴で滞在する人々が含まれます。

日本在住の全ベトナム人:476,346人(100%)
・技能実習:181,957人(約38.20%)
・技人国:72,997人(約15.32%)
・特定技能:52,748人(約11.07%)
・留学:44,358人(約9.31%)
・永定配:32,875人(約6.90%%)
・その他:91,411人(約37.29%)
(参考)令和4年6月末現在における在留外国人数について | 出入国在留管理庁

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ベトナムの日本語教育の歴史

ベトナムにおける日本語教育は、1961年にハノイ貿易大学で始まりました。この大学はベトナムで名門の一つであり、外交、経済、政治などの分野でリーダーを育成しています。ベトナムにおける日本語教育の歴史は約60年に及び、長い歴史を持っています。

ベトナム人の日本語能力

ベトナム人の日本語能力は高く、日本への留学や技能実習生としての就業が増加しています。特に日本企業の進出や投資活動の影響で、日本語の需要が高まっています。ベトナム国内では大学や短期大学などの高等教育機関で日本語教育が充実しており、工学や医療系などの分野では日本語の習得が重視されています。また、中等教育や小学校でも日本語教育が普及しています。

ベトナム人の日本語学習状況

日本語学習状況では、日本語学習を目的とした学校が増加し、2021年度のベトナム人の日本語学習者数は約16万9千人で、世界6位となっています。日本語教育機関の数も増えており、特に工科系や医療系の大学での日本語教育が進んでいます。

また、小学校から中等教育においても日本語教育が推進され、2022年からは小学校の日本語教育が正式科目として提供される予定です。さらに、ベトナムはアジア地域において日本語能力試験(JLPT)の受験者数が多く、2023年7月の試験では約2万6,000人が受験しました。
(参考)2023年 第1回(7月)データ | 過去の試験のデータ | 日本語能力試験 JLPT

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ベトナム人が日本語を学ぶ理由

ベトナム人が日本語を学ぶ理由は多岐にわたります。ここからは、ベトナム人が日本語を学ぶ主な理由をいくつか紹介していきます。

経済的な動機

ベトナムと日本の経済的な関係は、近年ますます密接になっています。日本企業のベトナムへの進出や投資が増加し、それに伴いビジネス機会が拡大しています。特に製造業や技術関連の分野では、日本語を話せる人材が求められています。技能実習生や専門職としての働き手が増加する中、日本語能力を持つことは就業機会を広げるための鍵となっています。

就職や転職の需要

日本企業やそのサプライヤーとして活躍するベトナム企業では、日本語を話せる人材の需要が高まっています。特に工場や事務所などでの業務において、日本語のコミュニケーション能力は重視されます。日本でのキャリアを模索する若者や、日本企業での職を目指す人々が、日本語の習得に積極的に取り組んでいます。

親日感情の影響

ベトナムと日本の間には、歴史的な友好関係があります。日本はベトナムに対して経済援助や技術支援を行ってきたことから、ベトナム人の間には親日的な感情が広がっています。また、日本の文化やライフスタイルに魅了される人々も多く、それが日本語学習の動機となっています。

日本の製品やポップカルチャーへの関心

日本製品やアニメ、漫画、音楽などのポップカルチャーは、ベトナムでも非常に人気があります。特に若者層を中心に、日本のエンターテインメントに対する関心が高まっています。そのため、日本語を学ぶことで、自らの興味や関心に応えるための手段として捉えられています。また、日本の製品を正確に理解するためにも、日本語の理解が重要とされています。

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ベトナム国内で日本語は通じるのか?

ベトナム国内で日本語が通じるかどうかは、状況によって異なります。一般的に言えば、日常生活で関わるベトナム人に日本語が通じることはほとんどありません。例えば、レストランやコンビニなどのお店のスタッフや、仕事関係以外で知り合うベトナム人といった場面では、日本語を話せる人は稀です。

一部の観光地や日本人街、日本食レストラン、ホテルなどでは、日本語が通じる場合もありますが、基本的には期待しない方が良いでしょう。観光や旅行でベトナムを訪れる際は、英語の方が有用であり、ベトナムでは英語が日本語よりもポピュラーです。特に若い世代は、日常会話以上の英語力を持っていることが一般的です。

ただし、日系企業や地場企業で、日本企業や日本人向けのサービスを提供している場合は、日本語を話せる人材が多数在籍しています。これは、ベトナム人が日本語を学ぶ理由にも関連しており、後述のように深く関わっています。

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