コラム

ベトナムで英語は通じる?発音の特徴や文化まで解説!

ベトナムはホーチミンやハノイなどの有名な都市があり、日本からの海外旅行先として人気が高い国の一つです。そんなベトナムの英語力はどのくらいなのでしょうか。 日本も含めた他の国と比較したランキングをもとに詳しく解説していきます。また、ベトナム現地に訪れる際にコミュニケーションで困りたくない方が多いのではないでしょうか。今回は知っておきたい地域別の英語力やベトナム特有の英語の発音について解説した後、ベトナムが持つ文化や注意すべきルールなども説明していきます。

ベトナムで英語は通じるのか

地方ではなかなか英語でコミュニケーションは取りづらいですが、観光地などでは英語が通じやすい傾向があります。特に外国人観光客をターゲットにしている商業施設やホテルなどでは英語が流暢な方が多く見受けられます。また、観光スポットでなくてもホテルや銀行が大手の企業の場合は英語が通じる可能性もあります。

一方、日本にかかわることが多いベトナム企業だと英語よりも日本語が流暢な方が多く、ビジネスでベトナム人と交流する機会がある場合は、日本語での会話になる可能性があります。

相対的に見た場合は、ベトナム人の英語力はどのくらいなのでしょうか。国別のランキングを用いて具体的に解説していきます。

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ベトナムの英語力:国別ランキング

出典:EF英語能力指数2022(EF EPI 2022)

非英語圏の112カ国を対象にした英語能力を比べるランキングである、「EF英語能力指数2022(EF EPI 2022)」のランキングによると、ベトナムは111か国・地域中60位です。このスイスに本部を置くグローバル教育機関イー・エフ・エデュケーション・ファースト(EF Education First)が発表したランキングは英語力を800ポイント満点で測り、「非常に高い」「高い」「標準的」「低い」「非常に低い」の5ランクに分けるのですが、ベトナムは「標準的」に分類されています。都市別でみると、観光地の一つであるハノイ市は545ポイントで「標準的」に分類されています。ちなみに、日本は475ポイントで世界80位となっており、英語力は「低い」にカテゴライズされています。この結果から、ベトナムの英語力は日本よりも高くなっていることがわかります。

そんなベトナムですが、母国語であるベトナム語に影響を受け、ネイティブとは違う特徴を持つ英語を話す傾向にあります。この特徴が原因でなかなか聞き取りにくいと感じる方も多いので、事前にどのように異なるかを理解しておきましょう。

ベトナム人の英語の特徴

上記でもお伝えしたように、ベトナム人の英語には特徴があるのですが、大きく3つに分けることができます。

 trの発音

ベトナム人は英語の「tr」を「チャ」と発音します。例えば、

Train(電車)=「チェイン」

Travel(旅行)=「チャベル」などが挙げられます。

Sを発音しない

ベトナム人は「S」を発音しない場合があります。例えば、

Hospital(ホスピタル)=「ホピタル」が挙げられます。

語尾の子音を発音しない

ベトナム人は語尾の子音を発音しない場合があります。例えば、

Trap(罠)=「トラッ」

good(良い)=「グッ」が挙げられます。

このようにベトナム人の英語には独特な特徴があります。これらを理解したうえでベトナム人との英語でのコミュニケーションに臨みましょう。

ベトナムで英語が通じやすい場所

ベトナムでは観光地から離れれば離れるほど英語が通じない場所が増えていきます。具体的にベトナムのどこなら英語が通じるのでしょうか。EF英語能力指数をもとにベトナムの主要な観光地や地方の都市などを英語力指数別にまとめました。

都市スコアベトナム都市別
英語能力ランキング
ランク
ハノイ5451位標準的
ハイフォン5212位標準的
ブンタウ5183位標準的
ダナン5144位標準的
ホーチミン市5075位標準的
ニャチャン5076位標準的
ビエンホア4977位低い
フェ4968位低い
ナムディン4869位低い
ハイズオン47810位低い
カントー47011位低い
タインホア44912位非常に低い
参照元:EF英語能力指数2022(EF EPI 2022)

上記の表からもわかるようにハノイやハイフォンなどの都市はスコアも高く英語は「標準的」だとわかります。特に、ハノイの英語能力はスペインやフランスなどの国と同等の英語力を誇ります。なぜなら、ハノイには多くの優秀な大学があり英語教育にも力を入れているからです。こちらのEF英語能力指数(EPI)ランキングでは点数が561以上で「高い英語能力」と判断されるため、ハノイに関してだけ見ると問題なく英語が通じるといえるのではないでしょうか。

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日本とは違うベトナムの休日

ベトナムは日本に多いワークスタイルである週休2日土日祝日休みとは異なり、祝日を除く月曜日から土曜日の午前中まで働きます。そのため、数少ない休日は非常に貴重で、旅行や帰省などをするために交通機関はほとんど完売になってしまうほどです。休日が連続する日の前後はチケットなどが大変取りにくいため、前もって予約する必要があります。

以下がベトナムの主な祝日です。

日付祝日名
1月1日元旦(新暦正月)
旧暦により変動テト(旧正月)
旧暦により変動フン王の命日
4月30日南部解放記念日
5月1日メーデー
9月2日建国記念日
9月1日か3日のどちらか建国記念日にともなう休日

上記の祝日の中でもベトナム人にとって一番大切なイベントといえるのがテトと呼ばれる旧正月です。旧正月は多くのベトナム人が自分の故郷に帰り家族と過ごします。この正月の三が日はどこのお店も空いていません。政府も休みのため旧暦のカレンダーでテトの日を確認しましょう。

ベトナム人の性格

旅行先やビジネスでベトナム人と交流する機会がある場合、ベトナム人の一般的な性格について知っておけば、より一層仲を深められるかもしれません。

相互扶助の思想

ベトナム人にはまじめでまっすぐな人が多く、相手のために何かをしてあげたいという相互扶助の気持ちが根付いています。まじめだからこそ控えめなところはありますが、こちらから声をかけ仲よくなれば、どんな時でも手助けしてくれる心強い味方になってくれるでしょう。

 家族優先

ベトナム人は何よりも家族を第一優先します。もしビジネスで関係を持つことがあったとしても残業や休日出勤になるような事態にさせないようにできるだけ配慮するようにしましょう。また、プライベートでは予定を立てる場合に前もって予定を伝えてあげるようにしましょう。そうすることで、彼らに家族との時間を考慮させてあげることができます。

今を重視する

ベトナム人は将来のことよりも目先のことを重要視する考え方を持っています。かつてアメリカやフランスと大きな戦争をしていたことが要因で、今を大切に生きるという考え方が根付いているからであると言われています。

ベトナム人と一緒に仕事をする場合は、将来の計画の立て方などを予め教えておきましょう。そうすることで目先のことだけでなく、将来に向けた視点を持ってもらえるので業務の効率がよくなります。

性格の地域差

ベトナム人は上記のように基本的に様々な性格的特徴を持っていますが、縦長に伸びる国土から大きく分けて北部と南部で全くと言ってもいいほど性格が違います。ハノイなどがある北部では四季があり、夏と冬の温度差があることから歴史的に食料の確保に苦労してきました。そのようなことが要因で、食糧不足に耐える忍耐力やまじめな性格を手に入れました。一方、ホーチミンなどがある南部には暖かくてにぎやかな優しい性格の方が多い傾向にあります。ハイチに比べて食料が昔から多く、近視眼的な性格を持った理由にも関連しているといえます。

また、ベトナム人の仕事観に関する内容はこちらの記事で詳しく書いておりますので、ぜひご興味ある方はご覧ください。

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ベトナムでのルールやマナー

国によってルールやマナーは様々です。日本では常識であったことが非常識で、非常識だと考えられているものが逆に常識であるケースも多々あります。ベトナムの場合はどうでしょうか?ベトナムに訪れる前に知っておきたいルールやマナーについて説明していきます。

交通ルールについて

ベトナムは非常にバイクが多い国で、ほとんど信号などの交通ルールは守りません。歩行者の優先順位は車やバイクよりも低く、道を渡るときは厳重の注意を払って、走らずに歩いて渡りましょう。

はっきりしない態度について

ベトナム人は曖昧な態度をとられることが好きではありません。日本人は特にあいまいな態度をとりがちで、その態度を察することもコミュニケーションの一つとしている風潮があります。例えば、ベトナム人に料理をふるまうから家に来ないかと誘われたとき、内心行く気がない場合でも日本人は「ほんと?いつか行きたいな」や「ごめん、その日忙しくて」などといった言葉でやんわりと断ります。私たち日本人はそれらを伝えてきたときの口調や態度からあまり来る気がないのだなと察せられますが、彼らにはその返答が何を意味しているか伝わりません。YesかNoをはっきりとさせる彼らにとってあいまいな態度は時に問題を起こしてしまうかもしれませんので注意しましょう。

政治に関する発言について

ベトナムは政府がもっとも権力を握っている社会主義国家です。小さいことでもベトナム政府を批判しているような政治的な発言は絶対にやめましょう。たとえ日本語だったとしても日本語が聞き取れる人の数は少なくないので誰が聞いているか分からないと考え、注意しましょう。

ベトナム英語教育の未来

ベトナムは現在高い経済成長を続けている国の一つです。欧米やアジアなど外資系企業の進出が著しいことからも、ベトナムの教育において英語が非常に重要視されています。英語が話せるかどうかで将来の収入が大きく変わるともいわれており、ミドルクラス以上の家庭では早くから英語を学ばせていることが多い傾向にあります。しかし、英語力の地域間格差はやはり問題の一つとしてあげられています。ハノイやホーチミンなどの都市部では先ほど述べたように優秀な学校も多く、親の収入も良いため、ハイレベルな教育を受けられます。一方、地方ではなかなか優れた英語教育を受けることは難しいため、このように英語レベルが低く都市部との差があるという結果になっているのかもしれません。しかし、現在ベトナムでは全体的に英語教育、特にスピーキングに力を入れており今後ベトナムの英語力は高まっていくと考えられます。

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 まとめ

今回はベトナムにおける英語について解説しました。ベトナムの都市部で英語は通じる一方で地方ではまだ通じるとはいえないという課題はありますが、ベトナム人の英語力は今後どんどんと伸びていくことが期待されています。また、今回解説したベトナム人の性格や文化・習慣はぜひ覚えておいてください。ベトナム人と交友関係を築く上で参考になると思います。

今回はベトナム現地のことに注目した内容でしたが、ベトナム人に関するビジネス面によりフォーカスした内容の記事が以下になります。ベトナム人の技能実習生を考えている方にはこちらの記事がおススメです。

YOLO総研 編集部 ハタ

この記事を書いた人

YOLO総研 編集部 ハタ

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