コラム

留学から特定技能に切り替える在留資格・ビザを変更する方法や手続き、注意点

日本留学に来ている外国人留学生の中には日本で働き口を見つけ、特定技能ビザに切り替えることを考えるかもしれません。しかし、この切り替えには様々な手続きや要件があります。この記事では、留学から特定技能に切り替えるための方法や注意点、必要な手続きについて詳しく解説します。

留学から特定技能に切り替える方法

留学ビザから特定技能ビザに切り替えることはできるのでしょうか?結論からいうと、留学ビザから特定技能ビザへ在留資格を変更することは可能です。

基本的に留学生は週に28時間しか働くことが許されていないため、フルタイムで雇用する場合は、留学ビザから特定技能ビザに切り替えなければなりません。留学ビザのままフルタイムで雇用してしまうと、不法労働助長罪の罪に当たり、懲役3年もしくは300万円以下の罰金に処されます。

留学から特定技能への切り替え手続きの流れは、以下のようになります。

技能試験に合格する

まずは、就職を希望する業界の特定技能資格試験に合格する必要があります。業界ごとに試験の内容や日程が異なるため、法務省(出入国在留管理庁)の公式サイトや業界団体の公式サイトで詳細を確認してください。

日本語能力試験に合格する

特定技能ビザを取得するためには、日本語能力試験(N4以上)または国際交流基金日本語基礎テスト(A2以上)に合格する必要があります。特定の業種によっては、追加の日本語試験も必要になる場合があるので、各種要件を確認してください。

就職する会社を探す

特定技能を活かせる業種の会社での就職を目指します。取得した特定技能資格と就職先の業務が合致していることを確認してください。

特定技能の雇用契約を結ぶ

就職が決まったら、特定技能の雇用契約を締結します。特定技能ビザに必要な雇用契約書は、出入国在留管理庁のウェブサイトから入手可能です。

健康診断を受診する

特定技能ビザ取得に必要な健康診断を受けます。診断には所定の様式がありますので、公式ウェブサイトを参照してください。

事前ガイダンスを受ける

特定技能外国人に対して、就労や生活に関する事前ガイダンスを行います。受け入れ企業が提供する場合もありますので、確認してください。

必要な書類を準備する

特定技能ビザの申請に必要な書類を収集・準備します。会社側や個人で提出する書類がありますので、漏れないように注意してください。

出入国在留管理局に申請をする

書類が揃ったら、最寄りの出入国在留管理局に在留資格の変更申請を提出します。審査完了後、特定技能ビザが取得できます。

外国人雇用状況届を提出する(雇用主が提出)

特定技能外国人を雇用した場合は、外国人雇用状況届を提出する必要があります。これは厚生労働省に提出され、外国人の雇用状況を把握するためのものです。

留学から特定技能に切り替える時に必要な書類

留学ビザから特定技能ビザに切り替える時に必要な書類は、留学生が用意するものと企業が用意するものの2種類があります。

留学生が用意する書類

・在留資格変更許可申請書、顔写真1枚
・パスポート、在留カード
・履歴書1部
・卒業証明書(必要な場合は成績証明書)
・申請理由書

企業が用意する書類

・在留資格変更許可申請書1部
・雇用契約書または採用内定通知書(職務内容、雇用期間、地位、報酬などを明記)1部
・法人登記事項証明(発行後3ヶ月以内のもの)1部
・決算報告書(損益計算書)1部
・給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表(税務署受理印のある写し)
・会社案内1部
・雇用理由書
また、上記以外にも、別途で書類が必要になることがあります。会社の規模によって4つのカテゴリーに分けられており、上場企業など社会的な信用が高い会社ほど必要となる書類の数が少なくなります。

留学生から特定技能に切り替え時の注意点

最後は、留学ビザから特定技能ビザに切り替える際の注意点を4つ紹介します。

外国人側の要件

必要な書類を揃えても、留学生自身が特定技能ビザの要件を満たしていないと、審査を通過することはできません。留学生が特定技能ビザに切り替えるための要件は、以下になります。

・年齢が18歳以上
・健康状態が良好
・有効なパスポートを所持している
・保証金の徴収をされていない
・技能資格試験・日本語試験に合格している
・外国の機関に費用を支払っている場合、内容を十分に理解して合意している
・素行不良でない
・納税義務を履行している
・届出義務を履行している

受け入れ企業側の要件

企業側の受け入れ態勢が整っていないと、書類を用意しても特定技能ビザの切り替えの審査に通過しない可能性があります。求められる要件は、以下の通りです。
・労働、社会保険、租税に関する法令を守っている
・1年以内に特定技能外国人と同種の業務に従事する労働者を強制的に解雇していない
・1年以内に受入れ機関の責任において行方不明者を出していない
・外国人労働者が保証金の徴収等をされていることを知りながら雇用契約を締結していない
・違約金を定めていない
・支援に必要な費用を外国人に負担させていない
・労災や健康保険など社会保険に加入している
・雇用契約を継続する体制が整っている
・報酬は預貯金口座への振り込みである

在留資格要件と業務内容の一致

特定技能資格と業務内容が一致していなければ、業務に従事することはできません。切り替えをした特定技能資格が外食業であった場合は、レストランでの接客や調理、店舗管理など外食業の範囲内であれば、日本人同様の業務を行えます。もちろん、デリバリー業務を行うこともできますが、デリバリーを専業で行うというようなことはできません。

また、スナックは食事や飲み物を提供する場所ではありますが、風営法で制限されている場所での業務は認められていないので働くことはできないなどの細かい規則もあります。特定技能は12分野ありますが、細かいところまで要件をチェックしておく必要があります。

受け入れ企業サポート義務

雇用する企業は、特定技能の外国人労働者のサポートを行うことが義務付けられています。銀行口座の開設やアパートの賃貸契約などを結ぶ連帯保証人になったり、社会保障などの公的手続きの申請に同行したり、職場や生活における不満や苦情の相談にのったり、日本人との交流の機会を増やしたりなどです。外国人労働者を全面的にバックアップする体制を整えて、受け入れる必要があります。

まとめ

留学生は日本語もある程度話せるため、即戦力となる人材として活躍してくれます。人材不足に悩まされている企業であれば、手続きは少し面倒になりますが留学ビザから特定技能ビザに切り替えて雇用するのが良いでしょう。職場のグローバル化も図れ、日本人従業員にとっても良い刺激になるので業績アップを図ることもできます。

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