コラム

移民問題とは?世界各国の事例や日本の移民問題をわかりやすく簡単に解説

移民問題とは、世界各国で人々の移動に伴うさまざまな課題や問題を指し、その解決に向けた取り組みが求められています。国際社会では、移民が経済的、政治的、人道的な理由から移動することが一般的であり、これに伴い移民問題も多様化しています。

この記事では、移民問題の概要や世界各国の事例を紹介し、特に日本の移民問題に焦点を当てて、その背景や課題、将来の展望について紹介していきます。

そもそも移民とは

移民とは、国際的な人の移動に関する活動を行う国連機関である国際移住機関(IOM)による定義によれば、「本来の居住地を離れて、国境を越えるか、一国内で移動している、または移動したあらゆる人」のことを指します。移民は、個々人の法的地位や移動の自発性、移動の理由、滞在期間にかかわらず、広く移動する人々を包括します。

移民の大部分は、仕事、家族、教育などの個人的な理由によって移住します。例えば、経済的な機会の追求や家族との再結集、留学などが挙げられます。しかし、一方で、紛争、政治的迫害、自然災害などの避けられない状況によって迫られて移住を余儀なくされる人々もいます。

要するに、移民は自らの意思で国を離れ、新たな国や地域へ移住する人々を指します。彼らの移動は、様々な動機や状況に基づいていますが、移住先での生活の改善や新たな機会の追求が主な動機となることが一般的です。

移民と難民の違い

移民と難民は、移動の理由や法的地位などの面で異なります。

「移民」は、自発的に出国し、他国に移住する人々を指します。移民は、より良い経済的条件や生活環境、家族の再統合、教育、仕事の機会などを求めて移動します。彼らは自分の国を出ることを選択し、出国国での法的地位や権利を目指します。移民は通常、出国国の法的プロセスに従って移住し、一定の手続きや条件を満たす必要があります。

一方、「難民」は、国を出ることを余儀なくされた人々を指します。彼らは迫害、紛争、戦争、人権侵害、自然災害などの非常に深刻な状況から逃れるために出国を余儀なくされます。難民は生命や自由が危険にさらされているため、国際的な保護を求めます。彼らは通常、自国を脱出する際に法的な手続きを経ず、出国先での保護と安全を求めます。難民は国際法に基づいて保護されるべき立場にあり、国際的な保護機関や法的手続きを通じて保護を受けることが期待されています。

要するに、移民は自発的に移住する人々であり、出国や入国の手続きを通じて移住先の法的地位を目指します。一方、難民は避難や保護を求めて移動する人々であり、国際的な保護を受ける権利があります。彼らは、生命や自由が危機に瀕しているため、保護を受ける必要があります。

世界の移民人口

ここからは、世界の国々で移民の多い国のトップ10と共にそれぞれの国の特徴を紹介していきます。

「世界の移民人口」国別ランキングトップ10

1. アメリカ:50,632,836人
2. ドイツ:15,762,457人
3. サウジアラビア:13,454,842人
4. ロシア:11,636,911人
5. イギリス:9,359,587人
6. アラブ首長国連邦:8,716,332人
7. フランス:8,524,876人
8. カナダ:8,049,323人
9. オーストラリア:7,685,860人
10. スペイン:6,842,202人

(参考)世界の移民人口 国別ランキング・推移 – GLOBAL NOTE

アメリカ:50,632,836人

アメリカの移民は多様性に富んでおり、経済的、政治的な機会を求めて移住する人々が多いです。多くの移民が家族や仕事を求めてやって来ますが、時には難民や政治的な迫害から逃れるための移民もいます。

ドイツ:15,762,457人

ドイツの移民は、労働力不足を補うために招かれたり、EU圏内からの自由な移動によってやって来ることが多いです。また、ドイツは戦後、ヨーロッパや中東、アフリカからの難民を受け入れてきた歴史があります。

サウジアラビア:13,454,842人

サウジアラビアの移民は、主に労働力としてやって来る者が多いです。石油産業などの労働需要が高いため、アジアやアフリカから多くの労働者が移住しています。

ロシア:11,636,911人

ロシアの移民は、かつてのソビエト連邦からの移民や、中央アジア諸国からの労働者が主な特徴です。特に、ロシア連邦を構成する国々からの人々が多く移住しています。

イギリス:9,359,587人

イギリスの移民は、かつての植民地や欧州連合(EU)諸国からの移民が多いです。また、文化的多様性があり、経済的、政治的な要因から移住してくる人々が多いです。

アラブ首長国連邦:8,716,332人

アラブ首長国連邦の移民は、経済的な繁栄を求めてやって来る者が多いです。特に、アジアやアフリカからの労働者が多く、建設業やサービス業などで活躍しています。

フランス:8,524,876人

フランスの移民は、かつての植民地やフランス語圏の国々からの移民が多いです。また、EU圏内からの自由な移動によってやって来る者も多いです。多様な文化を抱えており、移民政策が議論される国でもあります。

カナダ:8,049,323人

カナダの移民は、経済的、人道的な理由からやって来る人々が多いです。多文化主義を重視し、移民の受け入れや統合に積極的な政策を展開しています。

オーストラリア:7,685,860人

オーストラリアの移民は、多くが経済的な理由からやって来ます。また、多文化主義を重視し、世界各地からの移民を受け入れています。特にアジア圏からの移民が多いです。

スペイン:6,842,202人

スペインの移民は、アフリカ諸国や南アメリカからの移民が目立ちます。経済的、政治的な不安定さから移住する者が多いです。また、EU圏内からの自由な移動によっても移民が増えています。

移民問題とは

移民問題とは、人が移動することによって生じる、受け入れ側の社会や政治に関連するさまざまな課題や問題を指します。移民によって引き起こされる様々な変化や影響の中で、特に好ましくない側面や課題が顕著になることがあります。これらの課題や問題をまとめて「移民問題」と呼び、政策立案や社会的な議論の対象となっています。

移民問題は、移民が増えることによって引き起こされる問題が主に3つ挙げられます。ここからは、それぞれについて詳しく紹介していきます。

不法移民による非正規移住

まず、不法移民による非正規移住があります。不法移民は、正式な移民条件を満たせないために不法に入国し、就職もできず、住居も定まらないことから、貧困や虐待といった問題に直面します。

外国人労働者の違法雇用問題

次に、外国人労働者の違法雇用問題があります。弱い立場である移民は、劣悪な雇用条件や給与格差があったとしても生きていくためにその環境を受け入れざるを得ません。違法雇用や適用されない社会保障など、移民に対する不平等な待遇も問題とされます。

受け入れ国の治安の悪化

最後に、移民の流入が受け入れ国の治安を悪化させるという見方があります。移民が苦しい生活を強いられることや、異国の地での文化的・言語的な違いが、社会的な緊張を引き起こす場合もあります。

世界では移民問題は、各地に存在し、先進国ではその受け入れに関してしばしば問題が発生します。特にアメリカやヨーロッパでは移民の受け入れを大量に行っていることから、問題が深刻化しています。この問題は、不法移民として滞在や居住先、就業、所得、社会保障など様々な面で問題が起こり、解決に向けた取り組みが求められています。

世界各国の移民問題

ここでは、世界各国の移民問題として「アメリカ」と「ヨーロッパ」の移民問題を詳しく紹介します。

アメリカの移民問題

アメリカは世界有数の移民大国であり、2001年の同時多発テロ以降、移民を厳しく制限する動きが見られました。トランプ政権では、不法移民の一斉送還が行われ、移民政策は注目を集めました。2021年にはアメリカが受け入れた移民数は37万6000人強であり、その多くが不法移民であることが問題視されました。バイデン政権は、2022会計年度中に最大12万5000人の移民・難民を受け入れると発表しましたが、実際の移民の純流入は約101万人に上り、前年度よりも増加しました。

アメリカでは、移民問題が国内政治の焦点となっています。2017年時点で、アメリカで暮らす全ての移民の23%に当たる1,050万人が不法移民とされており、これは全人口の13.6%に相当し、増加傾向が続いています。アメリカの不法移民問題は、メキシコとの国境を越える人々に焦点を当てた政策や議論が行われています。アメリカ政府は、メキシコ、ホンジュラス、エルサルバドル、グアテマラの政府との間で不法移民の抑制についての合意を結ぶなど、規制強化を進めています。

アメリカの移民問題は、その複雑な社会政治的背景とともに、国際的な移民問題の一部として注目されています。移民政策の議論はしばしば、経済、社会、国家安全保障などの多岐にわたる関心事項と絡み合い、様々な見解が存在します。特に、不法移民問題は政治的な対立の焦点となり、その解決に向けた取り組みが継続的に行われています。

ヨーロッパの移民問題

ヨーロッパでは、2015年に前年の倍以上となる何十万人もの移民や難民が各国に流れ込む「ヨーロッパ難民危機」が発生しました。移民政策は各国により異なり、例えば、ハンガリーでは2018年に移民支援を罰則化する「ソロス阻止法」が可決され、移民、難民の受け入れに厳しい政策を採用しました。その結果、難民申請が承認された件数は減少しました。一方、ドイツは2022年に移民・難民の受け入れを130万人に拡大するなど、積極的な姿勢を見せています。

ヨーロッパにおける移民問題は、欧州難民危機として大量の難民の流入が起こった2015年を中心に、中東地域やアフリカから規定の手続きを踏まずに海や国境を越えて移動する人々が多数を占めました。この動きに対し、各国で移民排斥や移民関連の規制強化を訴える政党が台頭し、排外主義の懸念が高まりました。また、移民問題はEUの共通政策や連帯にも影響を与え、欧州全体の関心事項となっています。

ヨーロッパの移民問題は、経済や社会の多様性を含む複雑な要因に影響されており、その解決には包括的なアプローチが求められています。政策立案者や国際社会は、移民の権利保護と国家の安全保障の両立を図りながら、持続可能な移民政策の実現に向けて努力を続けています。

日本の移民問題

日本は長らく、外国人労働者としての受け入れをする一方で、「移民」については比較的厳格な政策を採ってきました。労働力不足や高齢化に伴い、特に農業、建設、介護などの分野で外国人労働者の需要が高まっています。そのため、技能実習制度や特定技能ビザ制度などが導入され、外国人労働者の受け入れが行われていますが、それでも「移民」に対しては、厳しい規制があります。

日本の難民認定の基準は非常に厳格であり、難民申請者の多くが認定されません。そのため、難民申請者や不法滞在者の問題が社会的な関心を集めています。また、地方都市では人口減少や高齢化が進行し、外国人労働者の受け入れが地域経済やサービスの提供に期待されていますが、その受け入れに対する地域社会の課題も存在します。

このような状況下で外国人労働者の増加が続けば、日本の移民問題はさらに顕在化し、政府や地方自治体、社会全体が対応を迫られることになるでしょう。将来的には、移民政策の見直しや社会的受け入れのあり方について、さらなる議論や取り組みが求められるかもしれません。

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