熊本県内での外国人の約3割がベトナム人であることによる、ベトナム人コミュニティの急増や、新しいベトナム料理店と食材店の増加、そして、ベトナム人の日常生活や料理に対する感心などの把握ができます。この状況は、地域に多様性と文化交流をもたらし、今後の熊本にとって新たな魅力をもたらしていくでしょう。
熊本県内に住むベトナム人の数がここ数年で増加しています。この増加の要因の一つは、熊本地震の復興関連工事に関連しており、ベトナム人のコミュニティは、建設業、農業、製造業などでの人手不足を補う役割を果たしています。
最近、熊本でもベトナム料理が人気を集めています。9月3日に熊本市の大学で開催された「国際スポーツ交流会」では、東南アジア出身者を中心に300人以上が参加し、サッカーやバドミントンで楽しんでいました。また、熊本に住む外国人の約2万人のうち、ベトナム人は約6000人で、全体の3割を占め、最も多い国籍となっています。
ベトナム人参加者は、熊本で提供されるベトナム料理に舌鼓を打っています。彼らが楽しむベトナム料理の一例は、「バインミー」と呼ばれる、フランスパンに肉や野菜をたっぷり挟んだベトナムのサンドイッチです。この料理は熊本市内の専門店で提供されており、市内中心部には3軒のベトナム料理店があり、すべてが過去3年以内にオープンした新しい店舗です。
近年、日本国内の企業が人手不足に悩む中、熊本には海外の若者が増えています。そのため、ベトナム料理店は日本人だけでなく、ベトナムの味を懐かしむベトナム人にも支持されています。さらに、ベトナム食品の店も増え、故郷の味を求める人々にとっては便利になりました。
熊本を訪れたベトナム人は、留学のために6年前に熊本に来て、大学を卒業後、熊本市の会社に就職しました。彼は会社で和食を中心とした弁当を食べていますが、自宅ではベトナム料理を作ることがあります。その際、彼を支えるのは熊本市内に去年オープンしたベトナム食材店です。この店では一般のスーパーでは見かけない現地の食材が取り扱われており、チャンさんは特にインスタントラーメンやコーヒーをよく購入しています。
熊本に来た当初、チャンさんは故郷の味を楽しむ機会が限られていましたが、最近では多くのベトナム料理店がオープンし、簡単にベトナムの料理を楽しめるようになりました。熊本のベトナム料理店では、ユニークな食材も提供されており、例えば食用のカエルや、醤油に似たベトナムの発酵調味料である「ナンプラー」が取り扱われています。
熊本県内では食の国際化が進み、ベトナムから約3800キロ離れた地でベトナムの味が身近になりつつあります。
(参考)熊本放送 ‐「食用カエル」に「バインミー」ベトナム料理が熊本へ続々進出 県内の人手不足を支える外国人の故郷の味
ベトナム人の増加が熊本に新たな魅力をもたらしていると思います。ベトナム料理の普及とベトナム人の日常生活に触れる機会が増えることは、ベトナム人が気軽に故郷の味を手に入れることだけではなく、熊本にとっても文化や多様性に新たな活気が生まれることでしょう。