中国人の英語力を知ることや中国での英語教育の現状について理解することは、グローバルな視点を持つ上で重要です。この記事では、まずは中国の基本情報から始め、その後に中国での英語教育の歴史や現状、さらに日本に住む中国人の特徴について詳しく紹介していきます。
中国という国の基本情報
中国人は英語を話せるのかを詳しく見ていく前に、まずは、中国という国の基本情報から見ていきましょう。
地理的特徴
中国はアジア大陸の東部に位置し、東シナ海、黄海、南シナ海に囲まれています。その領土は約9,596,961平方キロメートルに及び、主に東部の平原から西部の山岳地帯、そして北部と西部の乾燥した砂漠地帯まで多様な地形が広がっています。また、中国は台湾や香港、マカオといった領土的に特別な地域も管轄しています。
首都
中国の首都は北京(Beijing)です。北京は中国の政治、文化、経済の中心地であり、約2000年以上の歴史を持つ古都でもあります。また、北京には中国の主要な政府機関や国際機関、観光名所などが集中しています。
政治体制
中国は社会主義国家であり、中国共産党が唯一の政党として統治しています。中国共産党中央委員会の指導のもと、国家主席や首相、国務院などの役職が設けられています。中国の政治体制は強固で、党の指導のもとで統制されています。
人口
中国は世界で最も人口が多い国であり、2022年時点で約14億人以上の人々が暮らしています。中国の人口は地域によって不均衡であり、東部の沿岸部に人口が集中しています。
文化
中国は古くから豊かな歴史と文化を持つ国であり、儒教、道教、仏教などの思想や宗教が影響を与えてきました。中国の文化は多様であり、書道、絵画、茶道、武術などが重要な要素です。また、中国の伝統的な祭りや行事も豊富であり、春節(旧正月)などが代表的です。
経済
中国は世界第2位の経済大国であり、急速な経済成長を遂げています。中国の経済は製造業、農業、サービス業など多様な分野で成長しており、特に最近では技術革新やサービス産業の発展が目覚ましいです。また、中国には世界遺産や歴史的な名所が数多くあります。例えば、万里の長城、北京の紫禁城、西安の兵馬俑、桂林の山水、上海の外灘などがその代表です。これらの観光地は中国の歴史や文化を体験するための重要な場所として知られています。
中国で話されている言語
中国では、標準中国語(普通話)が国家共通語として主要な役割を果たしています。北京語を基にした普通話は、国内外で広く使用され、中国全土で教育や公式の場で用いられています。また、中国語は多様な言語グループに分かれており、シナ・チベット語族、タイ・カダイ語族、モン・クメール語族などが挙げられます。さらに、56の少数民族がそれぞれ独自の言語や方言を話しており、モンゴル語、チベット語、ウイグル語、壮語などが公式にサポートされています。
書き言葉としては、漢字を使用する言語が主流ですが、一部の言語には独自の文字があります。さらに、地域ごとに異なる方言が存在し、広東語、上海語、四川語などがその代表です。これらの方言は地域や文化によって異なり、口語との一貫性を保つために用いられています。
中国人が英語を話せる理由
中国人が英語を話せる理由は、多岐にわたりますが、ここでは代表的な理由をいくつか紹介していきます。
英語教育のレベルが高い
中国の英語教育は、日本に比べて早い段階から始まり、授業時間も多く、内容も積極的なディスカッションやアウトプットを重視しています。中国では小学校3年生から英語が導入され、週に4時間の授業が行われます。また、卒業までの間に1600語までの単語を習得することが目標とされています。
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中国語の文法が英語に似ている
中国語の文法は英語に似ており、語順や構造が類似しています。中国人はこの点から、日本人よりも英語を学びやすいとされています。語順や文法の類似性から、英語の発音や文法を比較的容易に理解し、習得することができます。
発音の豊富さ
中国語には日本語よりも多くの発音が存在し、これが英語の発音を学ぶ際に中国人にとって利点となっています。中国人は、英語の発音に近い音を多く持っているため、英語の発音を真似しやすいとされています。
英語に対する意識の高さ
中国は現在、経済大国として世界的なビジネス展開を行っており、英語の重要性を強く認識しています。ビジネスの場だけでなく、将来的なキャリアや国際社会での活躍を見据え、多くの中国人が英語を学び、話せるようになっています。
積極的なアウトプット
中国人は英語を積極的に話すことに抵抗感が少なく、自信を持って発言する傾向があります。この積極性が、英語の吸収や習得を促進していると考えられています。一方で、日本人の中には英語に対する遠慮がちな気質があり、積極的なアウトプットが難しい場合もあります。
英語が話せる中国人の割合
2000年時点でのデータによると、中国の英語話者の割合は0.83%でした。これは当時の中国の人口が約12億人だったと考えられる中で、約1,000万人の中国人が英語を話す能力を持っていたことを示しています。ただし、これは中国本土のデータであり、香港やマカオなどの地域は含まれていません。
(参考)国別英語話者数ランキング – Wikipedia
中国での英語教育の流れと現状
中国では、英語教育の重要性が1979年の文化大革命の終結、中国の開放政策の採用、そしてアメリカと中国の強固な外交関係の確立後に初めて浮上しました。2007年の推計では、中国での英語話者数は2億人以上で、その数は増加の一途を辿っており、現在では5000万人の中等教育の生徒が英語を学んでいます。
しかし、2018年のEF英語熟練度指数によるオンラインテストスコアデータによると、中国は88か国の中で47位で、全体的なスコアは「低い熟練度」でした。この調査では、上海、北京、天津、江蘇などの都市と省のインターネットユーザーが一般的に英語にかなりの理解を持っている一方、他の都市の人々は基本的な語彙に限られていると報告されています。
中国日報による報告書によれば、多くの学生が学校に入学する前に幼稚園で英語を学び始めます。ほとんどの児童は小学校3年生で最初の英語の授業を受けます。しかし、幼少期から英語を学ぶことが一般的であるにもかかわらず、一部の人々はその教育方法がテストに焦点を当てているために批判しています。したがって、文法ルールの学習などのスキルは記憶に重点が置かれています。ただし、創造的なスキルであるライティングは、中国の英語教育において重要な部分です。学生が新しく学んだ英単語を実際に使うことができないという問題もあります。これは、中国語が中国で公用語であり、英語が国内であまり使用されていないために起こる問題です。この問題は、国家統一試験の一環としての英語の試験で顕著になります。そこでは、テストの80%がライティングの部分であり、20%がリスニングで、さらに英語専攻の学生にのみスピーキングのコンポーネントが必要です。
(参考)English education in China – Wikipedia
日本に住む中国人の特徴
日本に住む中国人は、外国人労働者全体の24.3%を占め、特に東京都や大阪府などの都市部に集中しています。彼らはコンビニや飲食店などのサービス業から工場の労働者まで、幅広い産業で働いています。東京圏では、労働機会が豊富なため中国人労働者が多く集まっています。在留資格のうち、永住者が約40%を占め、医療や高度専門職、技能、経営・管理、技術・人文知識・国際業務、留学などの分野で活躍しています。
日本の生活で英語を使用する機会はあるものの、一般的には限られています。観光地や都市部では英語が理解できる人が多いが、日常生活での使用は限られており、日本語が主要なコミュニケーション言語です。ただし、国際企業や大学などでのビジネスや教育の場では英語が使用されることもあります。
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