京都府は外国人雇用やインバウンド観光客の増加に対応し、さまざまな補助金や助成金を提供しています。外国人労働者数の増加や観光客数の急増により、これらの支援策が注目されています。この記事では、京都府で利用可能な補助金・助成金の一覧を詳しくまとめて紹介していきます。
京都府の外国人雇用の現状
京都府の外国人雇用は増加傾向にあります。2023年10月末現在、外国人労働者数は23,218人で、前年比8.7%増加しました。主な国籍はベトナムと中国で、それぞれ6,556人と5,548人を占めています。産業別では、卸売業・小売業が21.2%、製造業が19.0%、宿泊業・飲食サービス業が17.5%を占め、これらが外国人労働者の主な雇用分野です。特に京都市内が外国人雇用の中心地で、78.6%の外国人雇用事業所が集中しています。これは、観光地や商業施設の集積が外国人労働者の需要を高めているためと考えられます。
京都府の外国人労働者の特徴を詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
2024.03.21
京都府に住む外国人労働者の特徴
この記事では、京都府に住む外国人労働者の特徴とその動向に焦点を当てて詳しく紹介していきます。外国人が京都を選ぶ理由やその背景にある要因、さらには京都府における外国人労働者の国籍や産業別の分布などについて解説しています。外国人労働者の増加による社会的影響や地域経済への影響にも触れながら、京都での外国...
京都府の訪日外国人観光客(インバウンド)の現状
京都府の訪日外国人観光客(インバウンド)の現状は、急速に増加しています。2022年における京都市への観光客数は約4,361万人であり、特に外国人宿泊客の数は57万6千人に達しました。これにより、観光消費額は約1兆179億円となり、経済波及効果は約1兆1,040億円に達しました。外国人観光客の増加に伴い、京都の観光業は大きな成長を遂げています。
京都が外国人に人気の理由は多岐にわたります。世界文化遺産が多く、清水寺や金閣寺などの寺社仏閣が象徴的であり、日本の伝統文化や風景を体験できます。また、和食の味わいや伝統的なお祭り、行事の体験も魅力的です。観光スポットやグルメも外国人に人気で、伏見稲荷大社や清水寺、金閣寺、二条城、祇園などが代表的な観光地として知られています。同様に、京料理やお茶と和菓子、おばんざい、湯豆腐、ラーメンなどのグルメも特に人気があります。
京都府の訪日外国人観光客(インバウンド)の現状を詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
2024.03.21
京都が外国人に人気の理由は?魅力をわかりやすく簡単に解説
日本の歴史と文化が息づく古都、京都。その美しさと魅力は、世界中の人々を惹きつけています。 近年、特に外国人観光客の数は増加し、京都は外国人に人気の観光地として注目されています。では、なぜ京都が外国人にとって魅力的なのでしょうか?この記事では、京都が外国人に人気の理由をわかりやすく解説していき...
京都府の外国人雇用やインバウンド対策で使える補助金・助成金一覧まとめ
ここからは、京都府の外国人雇用やインバウンド対策で使える補助金・助成金一覧まとめを紹介していきます。
多言語対応環境整備事業費補助金
「多言語対応環境整備事業費補助金」は、京都府観光連盟が主催し、府内の観光関連施設に対して提供される補助金制度です。外国人観光客の増加に備え、無線LAN「Japan. Free Wi-Fi Kyoto」や多言語対応環境の整備を支援します。申請期間は2020年8月31日までで、補助額は最大で200,000円であり、対象経費の半額が補助されます。
京都府中小企業等外国人材受入緊急支援補助金
「京都府中小企業等外国人材受入緊急支援補助金」は、新型コロナウイルス感染症の影響で外国人材受け入れに困難を抱える中小企業を支援する制度です。補助対象者は所定の条件を満たす中小企業などで、宿泊費用の一部を補助します。申請期間は一年間で、対象外国人材は特定の在留資格を持ち、京都府内の事業所で雇用された者です。補助申請には関連書類を提出し、事務局に郵送します。補助金は1人1泊あたり最大3,750円で、申請期間内に支払われた宿泊費用の50%以内が対象です。
(参考)京都府中小企業等外国人材受入緊急支援補助金/京都府ホームページ
外国人観光客受入環境整備助成金制度
「外国人観光客受入環境整備助成金制度」は、京都市の宿泊税財源を活用し、外国人観光客に快適な受け入れ環境を整備するための支援です。第2期の募集が開始され、対象施設や観光事業者が対象となります。助成事業はキャッシュレス対応や免税対応、マナー啓発、災害対応など多岐にわたります。助成額は事業費の半額までで、最大で1事業あたり20万円、複数の整備には最大で40万円まで支援されます。申請期間は9月2日から30日までで、先着順ではなく審査によって決定されます。審査結果は令和元年10月11日までに通知され、事業完了後に報告書を提出します。助成金を利用した事業者からは、多言語対応やキャッシュレス決済導入による来客増加、マナー啓発によるゴミ減少など、効果的な施策の声が寄せられています。
(参考)外国人観光客受入環境整備助成金制度(京都市観光協会インバウンド助成金)の募集開始(第2期)について | 京都市観光協会(DMO KYOTO)