コラム

フィリピン人の仕事観や働く理由をわかりやすく解説!雇用・採用の際に知っておきたいこと

近年、英会話講師などを初めとして日系企業での人材雇用において注目されているフィリピン人ですが、同じアジア人とは言え、日本とは非常に異なる文化や仕事観を持っていることで知られています。そこで本記事では、これから企業でフィリピン人材の採用を検討している方を主に対象とし、フィリピンと日本の仕事観の違いについて、雇用の際に知っておきたいお役立ち情報をご紹介します。

フィリピンの基本情報

フィリピンは東南アジアに位置する島国で、7,000以上の島々から成り立っています。この国は1億人以上の人口を抱え、その数は増加し続けています。歴史的にアメリカの植民地であったため、公用語はフィリピン語と英語であり、多くのフィリピン人が堪能な英語を話すことができます。さらに、フィリピンはアジアで唯一のキリスト教国であり、非常に信仰心の深いキリスト教徒が多く暮らしています。

現在、海外企業がフィリピンから人材を採用する背後には、主に国内の雇用状況が影響しています。物価が比較的低いため、生活費の負担は軽減されますが、一方でフィリピン国内での平均賃金は非常に低い水準にあります。経済格差も大きく、国内で高い貧困率が問題視されています。それにもかかわらず、フィリピンでは多くの人々が大家族で生活し、そのために海外の企業で働く必要があります。英語スキルを活かして、一部の人々は北米や他の英語圏で働いていますが、統計によれば6割のフィリピン人が中東で働くことを選んでいます。日本では、中国人やベトナム人に次いで3番目に多くのフィリピン人が雇用されており、外国人労働者としての需要が高まっています。

日本国内にいるフィリピン人の基本情報

日本国内にいるフィリピン人は、中国、ベトナム、韓国に次ぐ4番目に多い、外国人です。

2022年6月の『令和4年6月末現在における在留外国人数について|出入国在留管理庁』によると、291,066人で昨年よりも約5.2%増加し、日本国内にいる外国人の約10%がフィリピン人です。

フィリピン人の在留資格を見てみると、「永住者・定住者・日本人の配偶者」いわゆる「永定配」は、217,973人で日本にいるフィリピン人の75%を占めています。次に多いのが、技能実習生、特定技能、技人国です。

在留資格別フィリピン人の人数

日本在住の全フィリピン人:291,066人(100%)

  • 永定配:217,973人(約74.89%)
  • 技人国:8,297人(約2.85%)
  • 特定技能:8,681人(約2.98%)
  • 技能実習:29,537人(約10.14%)
  • 留学:2,044人(約0.70%)
  • その他:24,534人(約8.43%)

(参考)令和4年6月末現在における在留外国人数について | 出入国在留管理庁

フィリピン人の仕事観や特性

フィリピン人に関する一般的なイメージは、働かないというものかもしれませんが、実際には個人差があり、非常に熱心に働く人も多いことを知っていただきたいと思います。特に女性は積極的に労働に参加しており、世界的に見ても、ライフワークバランスの考え方が浸透している国々が増えています。それゆえ、日本人のように過度に働くことがグローバルスタンダードとは言えません。

ここからは、フィリピン人の仕事観や特性について、詳しく見ていきましょう。

家族第一主義

フィリピン文化では家族が最も大切にされており、そのため、彼女たちは子供のために一生懸命働くことを当然のことと考えています。この「家族を大切にする」という価値観は、ライフワークバランスにとどまらず、「家族を大切にする=子供のために一生懸命働く」という意味も含んでおり、文化として深く浸透しています。

陽気でフレンドリー

フィリピン人の特性を一言で表すなら、「陽気でフレンドリー」です。性格は個人によって異なりますが、一般的には東アジアの国々で見られる国民性よりも、アメリカ人の典型的なイメージに近いと言えます。スペインの植民地であった歴史から、ラテン系の影響も感じられます。フィリピン人は優しくオープンな性格で、高いコミュニケーション能力を持っています。

時間にルーズ

一方で、フィリピン人は「時間」に対してルーズな傾向があります。彼らは家族や娯楽など、自分の人生に重点を置く傾向が強く、勤勉さが重要視される日本人からは時に不真面目に見えることもあります。遅刻もよくあることで、時間に関しては柔軟な姿勢を持っています。これは文化の違いと捉えるべきであり、新しい環境への適応能力が高い特徴でもあります。

プライドが高い

また、フィリピン人は自分の仕事に誇りを持ち、真剣に取り組むことが期待できますが、一方で謝罪が苦手で過ちを認めずに虚偽の申告をすることもあるかもしれません。人間関係のトラブルを避けるために、コミュニケーションを重視し、相互理解を深めることが重要です。

フィリピン人雇用における仕事観

フィリピン人を雇用・採用するメリット

メリット①若年層の獲得

さらに、フィリピンは2022年現在、平均年齢がわずか26歳という非常に若い国です。高等教育を修了した若手優秀な人材が豊富に存在し、これは企業にとって大きな戦力となります。彼らは最新のトレーニングと知識を持ち、新しいアイディアや技術の導入に貢献できる可能性が高いです。この若い人材を採用することで、企業の競争力が向上し、成長機会が広がるでしょう。

メリット②高い英語力

フィリピン人は英語が得意であり、日本企業が国際市場でのビジネス展開や国際顧客対応を行う際、フィリピン人スタッフは優れた英語スキルを備えており、円滑なコミュニケーションが確保できます。さらに、彼らは高い英語力を持っていますが、その上、日本語のスキルを習得する潜在能力も秘めています。これにより、通訳などを介して顧客層を拡大し、国際市場への進出を検討する機会が得られるでしょう。

フィリピンはアニメなど日本文化への好意や親近感を持つ国でもあり、そのため日本とのビジネスパートナーシップがスムーズに形成できます。また、フィリピン人は既にフィリピン独自の言語と英語をバイリンガルに操っているため、日本語スキルの向上に対する適応能力が高いです。コミュニケーションを好む彼らは、職場での日本語能力向上に積極的であり、着実にスキルを向上させることが期待できます。

メリット③アウトソーシングの効果的な活用

雇用という形式ではないですが、フィリピンはアウトソーシング業務の中心地として高く評価されており、特にカスタマーサポート、バックオフィス業務、プログラミング、デザインなどの領域でフィリピンの専門知識を活かすことで、企業はコスト削減と業務効率化を実現できます。さらに、フィリピンは日本との時差がわずかであるため、日本国内での従業員採用にとどまらず、テレワークやリモートワークといった形で業務を委託することもできます。これにより、遠隔作業や協力が円滑に行え、24時間体制での業務維持が可能となります。アウトソーシングを活用することで、企業は競争力を高め、業務拡大を支援します。

日本で活躍するフィリピン人の主な職種・仕事内容

日本で仕事をしているフィリピン人の主な職種や仕事内容は以下の通りです。

  1. 看護師
    フィリピン人看護師は日本の医療機関で患者の看護やケアを担当します。
  2. 介護職
    介護福祉士やヘルパーとして高齢者や障害者のケアを提供します。
  3. 製造業
    工場や製造業で生産ラインでの作業や組み立て作業を行います。技術力が求められる分野では技術者も活躍します。
  4. 英語教師
    英語教師として英語スクールや語学学校で教育活動を行うことがあります。
  5. レストラン・ホテル業
    フィリピン料理やアジア料理の専門知識を活かして、飲食業やホテル業界で働くことがあります。
  6. 清掃業
    清掃業界では清掃スタッフとして建物や施設の清掃やメンテナンス作業を行います。

フィリピン人の仕事観まとめ

フィリピン人は、同じアジアとは言え非常に異なる仕事への価値観を持っています。文化の違いが仇となり問題に繋がる可能性ももちろんゼロとは言えませんが、マニュアルやルールを作って対策をすることが出来れば、若くて優秀な人材の多いフィリピン人を雇用するメリットは極めて大きいと言えます。職場におけるダイバーシティの実現にも貢献し、これからの時代に合った新しい会社の未来を担うことになるでしょう。

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