日本語学習者の数が増加し、日本に住む中国人の存在感が増しています。一体なぜ、彼らは日本語を学び、日本で活躍するのでしょうか?この記事では、中国人の日本語能力や学習状況、日本語を学ぶ理由について詳しく紹介していきます。
日本に住む中国人の特徴
中国人の日本語能力について見ていく前に、まずは日本に住んでいる中国人の特徴を見ていきましょう。
2023.09.29
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在日中国人の割合
日本で働く外国人労働者の中で、中国人の割合は24.3%と最も大きな比率を占めています。これは、日本における外国人労働者の中で最も多いグループであり、その数は年々増加しています。中国人の特性や性格を理解することは、彼らが日本で働く上で重要です。
在日中国人が住む地域
東京都は在日中国人在住者数が最も多く、その数は235,165人です。埼玉県、神奈川県、大阪府、千葉県なども中国人の居住地として挙げられます。東京圏における中国人労働者の多さは、コンビニや飲食店、そして工場などでの求人が多いためだと考えられます。一方、愛知県では工場の労働者として、日本の製造業を支える中国人が多く働いています。
在日中国人の在留資格
在日中国人の在留資格は多岐にわたります。永住者が約40%を占め、在日外国人の3割を占めるほどの大きな比率です。彼らの中には医療や高度専門職、技能、経営・管理、技術・人文知識・国際業務、留学など様々な分野で活躍する人々が含まれています。特に医療や高度専門職では、在日外国人の半数以上が中国人です。
これらの特徴からもわかるように、日本に住む中国人は多様な分野で活躍しており、彼らの存在は日本の社会や経済に大きな影響を与えています。
中国人の日本語学習状況と日本語能力
2021年度の海外日本語教育機関調査によると、中国人の日本語学習者数は約105万人であり、地域別にみて100万人を超えている国は中国だけです。また、2018年度と比較して5.2%増加しており、学習者数は増加傾向にあります。
(参考)国際交流基金 – 2021年度 海外日本語教育機関調査
中国からの日本語能力試験(JLPT)受験者数は多く、令和5年7月の試験では受験者数が139,933人で、日本に次ぐ受験者数を記録しています。日本における受験者数の23.2%を占めており、多くの中国人が日本語能力試験を受験しています。
(参考)2023年 第1回(7月)データ | 過去の試験のデータ | 日本語能力試験 JLPT
初等教育では、小学校で外国語教育が導入されており、一部地域では日本語教育も行われています。中等教育では、普通校では日本語を外国語科目として教えるほか、外国語学校や職業校では日本語の専門教育も行われています。近年は、大学入試の外国語科目で日本語を選択する学校も増えています。
高等教育では、学部レベルでは日本語専攻や非専攻第一外国語、非専攻第二外国語の3つに分類され、日本語専攻の学生は日本語能力試験N1を取得することが多い傾向です。また、大学院進学を希望する学生も増えており、日本語・日本文学関連の研究ができる大学院も増加しています。
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中国人が日本語を学ぶ理由
中国人が日本語を学ぶ理由は多岐にわたりますが、その中でも主な理由をいくつか紹介していきます。
経済的な利益
日本と中国は経済的に密接な関係にあり、多くの日本企業が中国で事業展開しています。そのため、日本語を話せることは日本企業での就職や仕事の機会を広げるだけでなく、ビジネスパートナーとのコミュニケーションを円滑にし、ビジネスチャンスを拡大するための重要なスキルとなります。
留学や進学
日本の大学や研究機関は世界的に評価が高く、中国からの留学生も増えています。日本語を習得することで、留学生活や学術活動において円滑なコミュニケーションが可能となり、研究成果や学業の達成に貢献します。
文化や趣味
日本のポップカルチャーは中国でも非常に人気があります。アニメや漫画、音楽、映画などに興味を持つ中国人が多く、日本語を学ぶことで、より深く理解し楽しむことができます。また、観光や旅行で日本を訪れる際にも、現地の文化や人々との交流がより豊かなものとなります。
中国国内で日本語は通じるのか?
一般的に、中国の大都市や観光地では、日本語を話すことができる人が比較的多くいます。特に観光地や外国人向けのサービス業などでは、日本語を話すスタッフがいることが一般的です。また、大学や言語学校などでも日本語を学ぶ人が多いため、学生や日本語教師から日本語を理解できることもあります。
ただし、日本語が完全に通じるとは限りません。一般的な中国人が日本語を話す能力はバラエティに富んでおり、中には日本語をほとんど理解できない人もいます。また、日本語を話す人がいても、そのレベルや流暢さはまちまちです。
したがって、中国で日本語を使用する際は、相手の理解度やコミュニケーションの目的に応じて、適切な表現やコミュニケーション手段を選択する必要があります。基本的な中国語の知識があれば、コミュニケーションがスムーズに進む場合もあります。