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Z世代の日本人と外国人「ワークライフバランス」を最も重視

この記事は、日本と外国のZ世代の求職者の価値観と就職に関する洞察を提供しており、現代の労働市場における重要なトレンドを明らかにしています。最も注目すべきは、給与よりもワークライフバランスと働きやすさが求職者にとって最も重要な要素として浮かび上がっていることです。この変化は、従来のキャリアに対する価値観が変化していることを示しており、企業が求職者にアピールする際には、給与だけでなく、職場環境や柔軟性に焦点を当てる必要があることを示唆しています。

日本の人口減少が進行する中、企業は日本人と外国人を問わず、優れた人材を確保する難しさに直面しています。今後、この課題はさらに困難になると予想されています。上智大学(国際教養学部)教授パリッサ・ハギリアン氏は日本経営の研究者で、大学で教鞭をとる立場から、日本企業のリーダーや人材担当者と共にこの課題を議論しています。しかし、実際のところ、今の学生たちはどのような要素を就職において重要視しているのでしょうか?

求職者が求めるものに変化があり、上智大学(国際教養学部)教授パリッサ・ハギリアン氏はアンソニー・ブリック氏と協力して、東京を拠点に活動する人材採用コンサルタントとして、在日本の大学の国際課程に在籍する学生680人を対象に調査を行いました。この調査に基づいて、企業が魅力的な雇用主になるためのアプローチを提案します。

調査対象者は、日本人280人と外国人留学生400人で、全員が英語を話す能力を持っており、2年以内に卒業し、就職活動を予定しています。

調査では主に以下の3点を調査しました。

1. 就職先やキャリアの選択において、求職者が何を重視しているか。

2. 就職先に関する心配事は何か。

3. 日本人学生と外国人留学生の回答に差異があるか。

まず、キャリア選択において重要視される要素について調査しました。興味深いことに、求職者の価値観は10年前と大きく変化しています。以前は給与とキャリアの展望が最も重要な要素でしたが、現在は「ワークライフバランス」が最も高い評価を得ています。この傾向は外国人留学生だけでなく、日本人学生にも強く見られます。

給与と福利厚生は依然として重要ですが、2番目の要素に留まっています。その他、興味深い仕事やフレンドリーな同僚、フレキシブルな勤務地やスケジュールも高い評価を受けています。

日本人と外国人の回答にはほとんど差がありません。唯一、日本人学生は「海外で働けるかどうか」に関心が高い傾向があります。これは、英語を流暢に話す学生が海外でのキャリアを追求することへの関心が高いためです。

次に、学生たちがキャリアについてどのような心配事を抱えているかを調査しました。ここでも、日本人学生と外国人学生の間に類似した傾向が見られます。両グループとも、「有害な労働環境で働くこと」「スキルの不足」「モチベーションの低下」「お金だけのために働くこと」が最も心配されています。ワークライフバランスや職場環境の質が最も重要な要素とされています。

また、日本人学生と外国人学生の間でわずかな差が見られるものの、共通の価値観も存在します。唯一の大きな違いは、「将来のパートナーとのキャリアの衝突」や「成功のために必要なスキルの保持」に関する質問に見られます。日本人学生はこれらの点についてより心配しており、一方で外国人学生は「お金だけのために働かないこと」に関してより懸念を抱いています。

しかし、これらの差はわずかで、どちらのグループも人工知能(AI)による仕事の奪取を最も恐れていないことが共通しています。デジタル化の進展に対しては前向きな見方を持っているようです。

次に、日本人学生と外国人学生の間に大きな違いがある点を見てみましょう。将来のキャリアに対する自己評価に関する質問で、日本人学生と外国人学生の間に大きな違いがあることが示されました。日本人学生は自己評価が低く、将来のスキルに対して不安を感じていますが、外国人留学生は自己評価が高く、スキルに自信を持っている傾向があります。

この違いは、日本以外の多くの国では留学先が将来のキャリアに強い影響を与えてい

る可能性があることを示唆しています。海外の大学教育では、企業に入る前のスキルの習得が重要視され、留学生が将来のキャリアに対して自信を持つ理由となっているかもしれません。

日本は文学部卒でも銀行や企業に就職できる国の一つです。しかし、学生が適切なスキルを持って企業に入らず、企業が訓練に多くの費用と資源を投入しなければならないという現実も存在しています。

最後に、学生たちが日本で働くか、海外で働くかを調査しました。結果から明らかなように、90%以上の日本人学生が日本での就職を希望または検討しています。留学生の中では、28.25%が日本での就職を予定しており、41.75%はまだ決めていません。

これは、国際的な人材を求める日本企業にとって朗報です。日本での就職を意識的に計画していない留学生でさえ、日本で働くアイデアに魅力を感じています。これらの結果を踏まえて、企業は次の点を考慮すべきです。

・日本と外国のZ世代は価値観が似てきています。

・ワークライフバランスと働きやすい職場環境は、すべてのZ世代の求職者にとって最も重要であり、給与や福利厚生よりも重要です。一方、有害な労働環境で働くことが最大の心配事です。

・キャリアの選択肢は、日本人と外国人のZ世代にとって最も重要性が低いです。

・日本での就職を希望または想像できる留学生が多い一方で、日本人学生はそれほど多くはありません。

この変化を受けて、企業は雇用主としてのアプローチを変え、魅力的な雇用主になる必要があります。キャリアの選択肢や昇進が若い求職者にとって重要ではなくなりつつあり、ワークライフバランスや職場環境の質が重要性を増しています。企業は柔軟な労働条件やリモートワークの選択肢を提供し、雇用者ブランディングにも力を入れる必要があります。

また、データからも分かるように、日本は外国人留学生にとって魅力的な就職先となりつつあります。これらの学生を採用することは、日本企業にとって新たな課題をもたらすかもしれませんが、労働力不足に対抗するための一歩となるでしょう。

(参考)日本人と外国人「Z世代求職者」給料より大事なこと 学生680人の調査でわかった10年前との大きな変化 | 就職・転職 | 東洋経済オンライン

YOLO総研 編集部 ピロ

この記事からは企業が変化する労働市場に適応し、求職者に魅力的な雇用主としてアピールするためには、ワークライフバランス、職場環境、教育体制に焦点を当てるべきであることが示唆されています。また、外国人留学生の就職希望にも注目し、多様性と国際性を受け入れる姿勢が将来の成功につながる可能性があることを考えるべきです。

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